リスク回避のドル買い一服でユーロドルはようやく1.10ドル台を回復=NY為替
NY時間入って上げは一服しているものの、ユーロドルはここ数日強固に上値を拒んできた1.10ドルの水準を回復して来た。一時1.1035ドル付近まで上昇。21日線も上回って来ており、リバウンド相場に入れるか注目の展開が見られている。
ただ、きょうの上げはあくまで米中貿易協議に対する楽観的な雰囲気からリスク回避のドル買いが後退しているためであり、ユーロ自体の強さでは決してない。ドイツ経済の低迷をはじめ域内の経済が減速を鮮明にしており、トランプ政権によるEU自動車関税の懸念もなお残る中、ユーロ買いを押し進める説得力はない。
きょうは9月のECB理事会の議事要旨が公表になっていた。同理事会では月間200憶ユーロの債券購入と0.1%のマイナス金利の深掘りが打ち出された。債券購入再開には過半数の支持があり、中銀預金金利の引き下げは大多数によって支持されていたことが明らかになっている。ただ、債券購入再開については、根拠は十分に強力とは言えないとの見解も示されていた。
量的緩和(QE)と利下げが決まったものの、意見の分裂が目立った会合ではあったようだ。
EUR/USD 1.1021 EUR/JPY 118.88 EUR/GBP 0.8897
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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