ユーロドルは1.11ドル付近の狭い範囲での値動き 下向きの流れは続く=NY為替
ユーロドルはNY時間に入って売りが優勢となっており、1.10ドル台に再び値を落としている。1.11ドルを挟んでの狭い範囲での値動きとなる中、特にユーロ売りの材料は見あたらないものの米株が伸び悩んでいることで、ユーロ円など対クロスでの売りがユーロドルに波及している模様。また、ポンドの買い戻しが見られており、対ポンドでの売りも圧迫しているようだ。
きょうはドイツの第2四半期GDP改定値が発表されていたが、速報値と同じ前期比0.1%減とマイナス成長となった。輸出が前期比1.3%減と6年余りで最大の落ち込みとなったことがドイツ経済を圧迫した模様。また個人消費も前期比で0.1%増と第1四半期(0.8%増)から伸びが鈍化している。
ドイツの景気刺激策への期待も高まる中、ECBの追加緩和への期待も高い。きょうはデギンドスECB副総裁の発言が伝わっていたが、「金利は長期間、低水準であるだろう」と述べていた。
FRBの利下げ期待も高まっているものの、ECBの追加緩和期待も強まっており、ユーロドルの上値は重いようだ。前日からの下げで21日線に跳ね返されており下向きの流れは続いている。
目先はその21日線が1.1135ドル付近、下値は1.1050ドルが意識される。
なお、イタリアの報道で五つ星運動と民主党(PD)が連立に向けて再び協議に入ると報じられている。PDの議員からも協議に進展が見られるとの声も出ており、PDは五つ星運動が推すコンテ首相を受け入れる用意があるとも伝わっていた。ただ、ユーロの反応はいまのところ軽微。
EUR/USD 1.1094 EUR/JPY 117.40 EUR/GBP 0.9028
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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