ドル円は107円台後半での推移が続く 明日は米重要指標や決算の発表=NY為替
NY時間の終盤に入ってドル円は107.90円近辺での推移となっている。週明けの市場は静かな動きとなっており、ドル円はアジア時間に108円台に上昇していたものの、NY時間にかけてやや戻り売りに押される展開。
先週はパウエルFRB議長の議会証言を受けてドル売りが強まった。一時109円台を試す展開も見せていたドル円は107円台に失速している。ただ、先週は強い相関関係を持っている米国債利回りが上昇したことから、ドル円も下値を支えられていた。米株が堅調に最高値を更新していることもドル円の下値をサポートしていた模様。
なお、朝方発表になった7月のNY連銀景気指数は前回から回復し、予想も上回った。ただ、主要指数は回復の兆候を見せていたものの、詳細は業界が引き続き厳しい状況にあることを示唆している。新規受注はマイナス幅が縮小した一方、同州の工場は受注について7月は好調というより低調だと指摘している。
明日は需要指標や米大手金融の決算が相次いで発表される。指標では6月の米小売売上高や鉱工業生産、そして、決算ではJPモルガン、ゴールドマン、ジョンソン&ジョンソンなどが取引開始前に発表が予定。
米小売売上高は自動車を除いたコアで前月比0.1%増が見込まれている。前回の反動から伸び鈍化が見込まれているが、プラスは維持すると見込まれているようだ。FRBは利下げを示唆しているものの個人消費には自信を示していたが、その見方を裏付ける内容になるか注目される。
一方、米中対立もあり米製造業は苦戦も伝えられる中、鉱工業生産にも注目したい。前月比で0.1%増が予想されているが、マイナスなど予想を下回るようであればネガティブな反応も想定される。ただし、FRBの利下げ期待は高まりそうだが。
米小売売上高(6月)21:30
予想 0.2% 前回 0.5%(前月比)
予想 0.1% 前回 0.5%(自動車除くコア・前月比)
米鉱工業生産(6月)22:15
予想 0.1% 前回 0.4%(前月比)
米設備稼働率(6月)22:15
予想 78.1% 前回 78.1%(前月比)
16日の米企業決算
ジョンソン&ジョンソン(開始前)
JPモルガン(開始前)
ウェルズ・ファーゴ(開始前)
ゴールドマン・サックス(開始前)
USD/JPY 107.91
minkabu PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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