ダウ平均は続伸 最高値圏にあるリスクを市場は注視=米国株序盤
NY株式23日(NY時間11:48)(日本時間00:48)
ダウ平均 46465.29(+83.75 +0.18%)
ナスダック 22725.05(-63.93 -0.28%)
CME日経平均先物 45560(大証終比:+240 +0.53%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は続伸。一方、前日上昇したアップル<AAPL>やエヌビディア<NVDA>は反落しており、ナスダックはマイナス圏での推移となっている。
米株式市場が最高値圏にあるリスクを市場は注視している。前日は米株式市場が後半にかけて上げ幅を拡大したが、エヌビディア<NVDA>やアップル<AAPL>の上昇が指数を支えていた。AI関連の取引が継続的に米株式市場を押し上げることができるのかについては疑問はなお多い。特に、関連株のバリュエーションが高止まりしているリスクを踏まえると、その持続性は懸念されている状況。
エコノミストは「AIの急速な成長と採用拡大、さらにFRBの利下げという2つの要因が株式の高マルチプルを支えている」と指摘しつつ、「ファンダメンタルズも概ね良好」」と語っている。バリュエーションがやや割高な水準にあると、悪材料が出た時にひび割れが目立つとし、必ずしもそうなるとは限らないが、その場合、年後半の成長の加速、もしくは根強い高インフレに何らかの進展が必要だという。いずれかの側面が改善すれば市場の支えになると述べている。
投資家は9月30日の期限を前に政府閉鎖の可能性が高まっている点にも注目している。米上院は先週、つなぎ予算案を否決。このところ市場は、政府機関閉鎖への懸念を無視する傾向にはあるが、今回は経済環境が過去20年以上で最も弱い中での閉鎖となる可能性もあり、これまでとは異なる展開になる可能性も留意されるという。
半導体関連のACMリサーチ<ACMR>が上昇。同社株は9月26日の取引開始前にS&P小型株600指数の算出銘柄に組み入れられると発表された。
ロケットや宇宙船開発のファイアフライ・エアロスペース<FLY>が決算を受け大幅安。売上高が予想を下回ったほか、1株損益の赤字が予想以上に膨らんだ。
ボーイング<BA>が上昇。ウズベキスタン航空が最大22機の787ドリームライナーを発注したと発表した。さらにパーデュー駐中国米大使が、米中間で巨額のボーイング機の発注に関する交渉が数週間以内に最終合意に達する見通しだと述べたことも材料視されている。
ケンビュー<KVUE>が反発。前日はトランプ大統領が、解熱鎮痛薬「タイレノール」の有効成分と自閉症を関連付け、妊婦に対し医療的に必要な場合を除き服用を控えるよう強く呼びかけると述べたことで、売りが強まっていたが、本日は反発。トランプ大統領の発言に研究者らから厳しい批判が寄せられた。
電力のビストラ<VST>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の241ドルから230ドルに引き下げげた。
オント・イノベーション<ONTO>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」に引き上げ、目標株価を170ドルに設定した前日終値よりも31%高い水準。
ACMリサーチ<ACMR> 39.62(+2.94 +8.00%)
ファイアフライ<FLY> 43.60(-5.92 -11.95%)
ボーイング<BA> 216.25(+4.16 +1.96%)
ケンビュー<KVUE> 17.49(+0.52 +3.03%)
ビストラ<VST> 208.59(-9.33 -4.28%)
オント・イノベーション<ONTO> 136.07(+5.95 +4.57%)
アップル<AAPL> 255.55(-0.53 -0.21%)
マイクロソフト<MSFT> 510.67(-3.78 -0.73%)
アマゾン<AMZN> 222.75(-4.88 -2.14%)
アルファベットC<GOOG> 253.54(+0.66 +0.26%)
アルファベットA<GOOGL> 253.17(+0.64 +0.25%)
テスラ<TSLA> 434.03(-0.18 -0.04%)
エヌビディア<NVDA> 180.16(-3.45 -1.88%)
メタ<META> 768.04(+2.88 +0.38%)
AMD<AMD> 162.09(+2.30 +1.44%)
イーライリリー<LLY> 746.65(-8.31 -1.10%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。