【中銀チェック】テーマは経済の見通しと金融政策~パウエル議長講演
18日、19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の後、市場では年内複数回の利下げ期待が強まっています。
FOMC前はブラックアウト期間としてFOMCメンバーは講演などで外部に話をすることが基本的に禁止されていますが、FOMCを過ぎたことで、先週末から今週にかけてメンバーによる講演などの予定が目白押し。中でも25日に予定されているパウエル議長の講演が注目を集めています
NYの外交シンクタンクである外交問題評議会(Council on Foreign Relations)において講演を行うパウエル議長。テーマは経済の見通しと金融政策となっており、今後のFRBの動向を見通すうえで大きな参考となりそう。
先週のFOMCでこれまでの声明で見られた「辛抱強くなれる」という文言を削除し、FOMC後の議長会見では「不確実性の高まりを踏まえて、景気拡大を保つために、適切な金融政策対応を取ることを検討する」と、早期利下げの可能性を示すような発言を行ったパウエル議長。今回の講演でも今後の利下げに向けた姿勢が注目されています。
FOMCで示されたメンバーそれぞれによる年末時点での政策金利見通し(ドットプロット)では、据え置きが8名で最多、二回利下げが次いで7名、一回利下げと利上げが一名ずつという状況。しかし、市場では次回7月の利下げをほぼ100%織り込む動きとなっており、9月の連続利下げもほぼ織り込み済み、12月にも下げて年3回の利下げ見通しが大勢となっています。このギャップに対して、FRBのトップはどのように考えているのかといったあたりも注目。
なお、今回のイベントでは質疑応答の時間も予定されているだけに、突っ込んだ話が出てくる可能性も十分ありそうです。
minkabu PRESS編集部 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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