ポンドに再び下値模索の動き ファンダメンタルズに黄色信号も=NY為替
ポンドドルはNY時間に入って下げ渋っているものの、きょうは一時1.26ドル台半ばまで下落し、再び下値模索の動きが見られている。英EU離脱を巡る政治的混乱がポンドを圧迫していたが、きょうはこれまで意外にしっかりとしていたファンダメンタルズに黄色信号が灯っている。
英政府統計局(ONS)が発表した4月の製造業生産指数は前月比3.9%低下し、2002年6月以来の大幅低下となった。月次GDPも2ヵ月連続で縮小している。自動車生産は24%減少した。
4月の月次GDPは前月比0.4%減少し、2016年3月以来の大幅な落ち込みとなった。英国立経済社会研究所 (NIESR)は4-6月期はマイナス成長に落ち込も公算が大きいと述べている。製造業と建設業が落ち込んでおり、EU離脱に向けて在庫を積み上げた反応が出ている可能性がありそうだ。
各国中銀が利下げなどハト派姿勢に転じつつある中、英中銀は利上げ姿勢を継続しているが、今後の動向次第では変化する可能性もありそうだ。その場合、ポンドの圧迫要因と成り得る。
GBP/USD 1.2691 GBP/JPY 137.76 EUR/GBP 0.8918
minkabu PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。