【選挙特集】大波乱の可能性も<欧州議会選挙>2 極右の台頭は?26日投票 フランス、ドイツ、イタリアなどの見通しとその影響
昨日の英国に続いては、26日投票のフランス、イタリア、ドイツなどです。
前回極右政党国民戦線(現・国民党)が一位となったフランスは
マクロン大統領率いる共和国前進と国民党が
他の政党を大きく引き離し一位を争っています。
昨年末からフランスで話題となっているイエローベスト(黄色いベスト運動)は
今回の選挙でいくつかのグループに分かれていることもあり勢力を拡大できていません。
前回に続いて極右政党がトップに立つような状況が出来ると、市場の警戒を誘いそう。
国民党は、以前の国民戦線に比べると、一般に受け入れられそうな姿勢を占めているだけに
今回トップに立つと、今後のフランス国内の選挙での躍進が意識される可能性も。
イタリアは連立政権の一角連合がどこまで票を伸ばすか。
このところEUの財政規律を守らない姿勢をサルビーニ書記長(副首相)が示すなど
反EU色を強める同盟は支持率でトップ。
連立与党のもう一方五つ星運動との差を広げてくるようだと
反EU色をさらに強める可能性も。
ドイツは与党CSU/CDUがトップを取りそうですが
注目は極右AfDがどこまで議席を伸ばすかが注目。
ドイツのAfD、フランスの国民党、オランダのFPO、
4月の総選挙で躍進したスペインのボックスといった極右勢力に加え
反EUのイタリア同盟、ポーランドPiS
さらにはEU離脱を目指す英ブレグジット党などが躍進すると
現在の最大勢力欧州人民党グループ(CSUなど欧州各国の中道右派勢力の政治会派)を上回る可能性。
この場合、欧州委員長がEU懐疑派によって決められるという
非常事態が起きる可能性まであります。
今年秋で退任するユンケル欧州委員長の後任としては
CSUのウェーバー欧州議員(EPP所属)もしくは
メルケル独首相の名前が挙がっていますが、
極右勢力台頭で大波乱の可能性まで意識されます。
23日から26日の欧州議会選挙に要注目です。
minkabuPRESS編集部山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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