トランプ大統領、緩やかな締め付けでイランと早期合意狙う
イランのペゼシュキアン大統領は14日、「脅迫、圧力、軍事行動に基づいた米国の手法は事態を悪化させるだけだ」と述べた。その上で、イラン政府側は「イラン国民の権利が守られる場合にのみ交渉を継続」すると付け加えた。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が伝えた。
先日のパキスタンでの和平交渉は、進展がないまま終了した。当局者やアナリストは、双方が相手側にとって受け入れ不可能な要求を提示したと指摘している。
元国防総省当局者でワシントンのシンクタンク、大西洋評議会のバイスプレジデント、マシュー・クローニグ氏は「交渉において双方の隔たりは依然として非常に大きい」と分析。「封鎖の効果は出始めるだろうが、イランが真剣に交渉に応じるようになるには、しばらく圧力をかけ続ける必要があるだろう」と述べた。
中東経験が豊富な一部の米当局者は、現在のイラン政府が核への野心を捨てる可能性は低いと見ている。例えそれが国を経済的破滅に追い込むリスクを冒してでもだ。また、米国とイスラエルの爆撃作戦によって多くのイラン高官が殺害された後、その空白はさらに過激とされる強硬派によって埋められており、彼らは妥協にほとんど関心を示していないという指摘もある。
しかし、トランプ政権高官らはこれに異を唱える。彼らは、イラン経済は戦争や新たな米国の封鎖が始まる前から、数十年に渡る制裁と構造的な汚職によって麻痺していたと主張。また、中国やパキスタンといった外部勢力が、戦争を終結させ、ホルムズ海峡を封鎖するというイランの決定で混乱した世界エネルギー市場の圧力を緩和するため、イラン政府に合意を迫っているとしている。
それでも、トランプ大統領自身も圧力を受けている。共和党内部からは、中東での多額の費用がかかる新たな戦闘に対し不満の声が上がっている。議会共和党内のトランプ派議員たちも、戦争とそれに伴う米国内のガソリン価格高騰やインフレが、中間選挙で共和党に不利に働くことをひそかに懸念している。
地域の主要な米同盟国であるサウジアラビアは、イエメンに拠点を置く代理武装勢力のフーシ派をイランが動かして紅海の海上貿易を攻撃し、世界的なエネルギー貿易の重要な動脈を再び遮断することを恐れ、米国に海峡封鎖の中止を迫っている。
バンス副大統領は14日、ジョージア州で開催された保守派の若者向けイベントで、米国とイランの間の深い不信感が依然として大きな障害になっていると語った。「その問題は一晩で解決できるものではない」と副大統領は述べた。
さらに副大統領は「われわれの交渉相手は合意を望んでいたと思うし、トランプ大統領はわれわれに対し、誠実に交渉するよう指示した。われわれはそれを実行したし、これからも続けていくつもりだ」とした上で、「だが、何が起こるかは誰にも分からない」とも付け加えている。
執筆者 : MINKABU PRESS
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