ユーロ、利下げサイクル終了の見方を織り込む=NY為替
きょうのユーロドルは買いが優勢となっており、1.17ドル台半ばまで一時上昇する場面が見られた。この日の米経済指標を受けて為替市場はドル安が強まっており、ユーロドルを押し上げている。一方、ユーロ円は173円台に一時上昇したものの、ドル円が失速していることから、172円台に伸び悩む展開。
本日はECB理事会が開催され、大方の予想通りに政策は据え置かれた。据え置きは2会合連続。米国による大幅な関税引き上げにもかかわらず、インフレ圧力は抑制され、経済も堅調と判断した。今後についてのガイダンスは示さず、入手するデータ次第の姿勢を強調している。
ラガルド総裁は一部で期待されていた明確なインフレへの勝利宣言はしなかったものの、「ユーロ圏の経済成長に対するリスクはより均衡し、ディスインフレの進行は終了した」と述べた。これを受けて短期金融市場では、利下げサイクルは終了した公算が大きいとの見方を織り込みつつあり、来年末まで金利は据え置かれるとの見方を支持している。発表前までは、来年半ばまでに1回の追加利下げが織り込まれていた。
EUR/USD 1.1740 EUR/JPY 172.76 EUR/GBP 0.8649
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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