ダウ平均は反落 オラクルが急伸 米PPIは予想外の低下も反応限定的=米国株概況
NY株式10日(NY時間16:23)(日本時間05:23)
ダウ平均 45490.92(-220.42 -0.48%)
S&P500 6532.04(+19.43 +0.30%)
ナスダック 21886.06(+6.57 +0.03%)
CME日経平均先物 43825(大証終比:-45 -0.10%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。取引開始前に発表の8月の米生産者物価指数(PPI)が予想外の前月比低下となり、市場の利下げ期待をさらに強化している。
明日の米消費者物価指数(CPI)も要確認ではあるが、来週のFOMCでの利下げはほぼ確実のようだ。ただし、0.50%ポイントの大幅利下げへの期待までは高まっていない。
来週のFOMCではFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)も公表されるが、委員が年内あと何回の利下げを見込んでいるかが焦点となりそうだ。現在、短期金融市場では来週を含めてあと2回の利下げを完全に織り込み、75%の確率で3回を織り込んでいる状況。
オラクル<ORCL>が決算を受けて急伸しており、他のIT・ハイテク株もけん引。オラクルはナスダックの上場銘柄ではないが、ブロードコム<AVGO>やエヌビディア<NVDA>、AMD<AMD>といったナスダック銘柄を押し上げていることから、ナスダックは上昇している。受注残にあたる残存履行義務(RPO)が急増したことや、26年度通期のクラウドインフラの売上高が急増する見通しを示したことが好感されている模様。ただ、ナスダックは終盤に下げに転じている。
半導体設計ソフトのシノプシス<SNPS>が決算を受け大幅安。前日引け後に5-7月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を下回った。知的財産(IP)事業が不振だった。
経営管理ソフトを手掛けるビル<BILL>が上昇。アクティビスト(物言う株主)のエリオットが同社株を大量保有したと伝わった。
eコマースでのペット用品販売を手掛けるチューイー<CHWY>が決算を受け下落。好決算ではあったものの、上振れが劇的ではなかったとの評価も出ている。
ゲームソフト販売のゲームストップ<GME>が決算を受け上昇。主力のハードウェア&アクセサリー部門が好調だった。
愛好家向け自動車部品のホーリー<HLLY>が大幅安。大株主の投資会社センチネル・キャピタルが11.6%の株式を1日限りのマーケティッド・セールを通じて売却する予定だと伝わった。
サイバーセキュリティのルーブリック<RBRK>が決算を受け大幅安。好調な決算ではあったものの、下半期の売上高の成長ペースが鈍化することを示唆している点が嫌気されている模様。
広告サービスのザ・トレードデスク<TTD>が大幅安。ネットフリックス<NFLX>とアマゾン<AMZN>の広告サービスを手掛けるアマゾン・アズが広告で提携すると発表したことが嫌気されている。
オラクル<ORCL> 328.33(+86.82 +35.95%)
シノプシス<SNPS> 387.78(-216.59 -35.84%)
ビル<BILL> 52.93(+2.01 +3.95%)
チューイ<CHWY> 35.11(-6.99 -16.60%)
ゲームストップ<GME> 24.37(+0.78 +3.31%)
ホーリー<HLLY> 2.99(-0.68 -18.53%)
ルーブリック<RBRK> 80.72(-17.78 -18.05%)
ザ・トレードデスク<TTD> 46.14(-6.26 -11.95%)
アップル<AAPL> 226.79(-7.56 -3.23%)
マイクロソフト<MSFT> 500.37(+1.96 +0.39%)
アマゾン<AMZN> 230.33(-7.91 -3.32%)
アルファベットC<GOOG> 239.56(-0.38 -0.16%)
アルファベットA<GOOGL> 239.17(-0.46 -0.19%)
テスラ<TSLA> 347.79(+0.82 +0.24%)
エヌビディア<NVDA> 177.33(+6.57 +3.85%)
メタ<META> 751.98(-13.72 -1.79%)
AMD<AMD> 159.54(+3.72 +2.39%)
イーライリリー<LLY> 754.62(+4.01 +0.53%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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