【本日の見通し】円高どこまで続くか
【本日の見通し】円高どこまで続くか
週明けのドル円はドル安円高が優勢となった。円買いの材料の一つとなったのが参院選の与党勢力の敗北で、石破首相が続投を表明している分、影響が抑えられているとの見方も、勢力を伸ばした野党勢力が求める減税、社会保障減額などを受けた財政赤字拡大懸念が円債利回りの上昇を誘い、円買いとなっている。ただ政治的不安が今後日本売りにつながるのではとの見方もあり、関税交渉の難航もあって日銀の利上げ期待が後退している状況もあって、円買いは続かないとの見方もあって、今後についてはやや不安定な動きとなりそう。円債利回りも世界的な利回り低下もあって低下している。
ドル自体も軟調地合い。関税に絡んだリスク警戒が、世界的な安全資産としての債券買いにつながっており、その流れで米債利回りも低下したことなどがドル売りにつながっている。8月1日の期限に向けて、関税交渉が行われているが、今のところ目立った進展が各国とも見られず、厳しい状況となっている。
昨日のドル安円高の流れが今日も続くかどうかがポイントとなる。上値トライの流れが一服した感があるだけに、流れ的には下方向となるが、休日明けの日本勢が日本売りの動きを強めると反発もありうるだけに、慎重に流れを見極めたいところ。
ユーロドルは海外市場で一時1.17台を付けるなどしっかり。もっとも1.17台を買い上げるだけの勢いには欠けるか。今週のECB理事会は据え置き見通しで見通しがほぼ一致しており、波乱要素は少ない。本格化するEUと米国の通商交渉の状況などを確認しながらの展開。
ユーロ円はドル円がもう一段の下げを見せるようだと、売りが強まりそう。海外市場では一時171円台を付けるも、続かず。戻りが鈍いだけに、再びの171円台トライがありそう。
豪ドルはサプライズな据え置きとなった前回の理事会の議事要旨が公表される。今後の利下げ再開に向けての姿勢などを確認したいところ。
MINKABUPRESS 山岡

執筆者 : MINKABU PRESS
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