アジア株は方向感に欠ける トランプ「中国と合意に署名した」発表も何を指しているか不明
アジア株は方向感に欠ける トランプ「中国と合意に署名した」発表も何を指しているか不明
東京時間14:01現在
香港ハンセン指数 24320.56(-4.84 -0.02%)
中国上海総合指数 3441.30(-7.15 -0.21%)
台湾加権指数 22538.72(+46.38 +0.21%)
韓国総合株価指数 3044.15(-35.41 -1.15%)
豪ASX200指数 8536.70(-14.05 -0.16%)
インドSENSEX30種 83841.00(+85.13 +0.10%)
アジア株はまちまち、週末を前に積極的な売買は手控えられている。トランプ政策による貿易摩擦懸念はやや緩和も詳細が分からず楽観的になれない。イランは停戦合意後も核開発を放棄せず米国との協議を再開する気もないようだ、米国の再攻撃が警戒される。
トランプ米大統領は「中国と貿易合意に署名した」と発表したが、詳細には触れず何を指しているのかは分からない。ラトニック米商務長官は中国がレアアース輸出を再開すれば対中貿易制限を解除するとしている。EUは米国と早期に合意するため対米関税引き下げを検討しているという。ただ、マクロン仏大統領は米国が10%関税導入ならEUは独自の関税で対応すると述べ、フォンデアライエン欧州委員長も米国と合意の用意はあるが成立しない場合にも備えているとしている。
米利下げ期待は一段と高まっている。次期FRB議長候補の1人であるハセットNEC委員長は、FRBがデータに依存しているのであれば今すぐ利下げすべきだと指摘。誰もがFRBトップの交代を期待している、5月に新しい人物が議長に就任すると述べた。
香港株は前営業日終値を挟んで推移。中国景気減速が懸念されている一方、米利下げ期待の買いは支えとなっている。
中国スマホメーカーのシャオミが上場来高値を更新。SUV「YU7」の販売をきのう開始した、約510万円でテスラ「モデルY」よりも安い。販売開始から1時間で注文が28万9千件を超えアナリスト予想を上回った。BYDや吉利汽車控股、理想汽車などライバル自動車メーカーは下落している。
上海株は軟調、景気減速懸念が重石。きょう発表された中国5月の工業企業利益は前年比9.1%減と昨年10月以来の大幅な落ち込みを記録した。韓国株は大幅続落、約4年ぶり高値圏にあることから調整売りに押されている。年初来で27%上昇していることもあり外国人投資家がポジションを減らしている。

執筆者 : MINKABU PRESS
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