【これからの見通し】トランプ関税や米景気不透明感などマイナス材料多い週明け相場 欧州はどうか
【これからの見通し】トランプ関税や米景気不透明感などマイナス材料多い週明け相場 欧州はどうか
週明けはリスク警戒の動きが広がっている。日経平均は一時1500円超安となる場面があった。為替市場では円高の動きが鮮明。ドル円は一時148円台に下落した。
先週末の米PCEデフレータ(価格指数)は予想を上回った。米市場には経済がインフレと低成長の併存する「スタグフレーション」に陥るとの悲観的な見方が広がった。米債利回り低下とともにドルが売られる反応が広がった。従来であれば根強いインフレ圧力を印象付けられることで、米債利回り上昇とともにドルが買われる動きが定番であった。市場の反応は変容してきている。
加えてトランプ米大統領が自動車関税に続いて、相互関税についても強い措置をとると強硬姿勢へと変節している。週明けのマーケットでは再び米債利回りが低下、円高や株安が進行している。足元では値動きが一服しているが、このあとの欧州・ロンドン市場ではまだ悪材料を消化し切れていない。週明けの24時間でリスク回避の流れが食い止められるのか。NY市場も含めて緊張感の高い相場展開が予想される。
この後の海外市場で発表される経済指標は、香港小売売上高(2月)、英消費者信用残高(2月)、英マネーサプライM4(2月)、南ア貿易収支(2月)、ドイツ消費者物価指数(速報)(3月)、シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(3月)などが予定されている。シカゴPMIは45.0と前回の45.5から小幅の低下が予想されている。
発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁、パネッタ伊中銀総裁などの講演やイベント出席が予定されている。英国欧州市場は夏時間に移行、指標発表などの時刻が1時間繰り上げされる。
minkabu PRESS編集部 松木秀明

執筆者 : MINKABU PRESS
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