英予算案、財政への懸念払拭せず=NY為替
NY時間の終盤に入ってポンドドルは1.2885ドル付近と本日安値圏での推移が続いている。ポンド円もNY時間に入って下げ渋っているものの、194円ちょうど付近と上値が重い展開が見られている。
本日のポンドは対ドルのみならず、対ユーロでも下落。この日発表の2月の英消費者物価指数(CPI)が予想を下回り、英中銀の利下げ期待を復活させている。短期金融市場では6月の利下げ期待が急速に高まり、確率を85%程度まで高めている。
また、本日はリーブス英財務相が最新の予算案を発表したが、その後もポンドは軟調な展開。アナリストからは、今回の春季予算報告は英政府の経済政策に対する投資家の信頼を取り戻すには不十分との指摘が出ている。財政余地は一度消滅した後に回復したが、将来の成長、借入コスト、新政策の影響に関する想定は楽観的過ぎると述べている。
短期的な成長予測の引き下げと同時に、その後の年の予測は引き上げられた。しかし、生産性の傾向や供給サイドの改革実施における平凡な実績を考えると、英経済は2%近い潜在成長率を達成する状況にはないと述べている。
GBP/USD 1.2888 GBP/JPY 193.97 EUR/GBP 0.8348
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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