東京株式(大引け)=25円高、円安追い風に防衛関連など買われるも上値重い
12日の東京株式市場は強弱観対立のなか、日経平均は頑強な値動きを続け、終盤値を消したもののプラス圏を維持してこの日の取引を終えている。
大引けの日経平均株価は前営業日比25円98銭高の3万6819円09銭と小反発。プライム市場の売買高概算は18億8712万株、売買代金概算は4兆4630億円。値上がり銘柄数は1156、対して値下がり銘柄数は430、変わらずは52銘柄だった。
きょうの東京市場は日経平均が狭いレンジでのもみ合いとなった。前日の欧州株市場が全面安商状となり、米国株市場でもNYダウが一時700ドルあまりの下げを見せるなど波乱含みの動きを続けており、朝方はリスク回避ムードにあったが、先物主導で断続的な買いが入り全体相場を支えた。11日に行われた米国とウクライナの政府高官による会談で、米国が提示した30日間の停戦案をウクライナが受け入れたことが報じられ、東京市場でもこれを好感する形となった。外国為替市場ではドルが買い戻され、ドル高・円安方向に振れたことも市場センチメントの改善につながっている。ただ、日経平均の上値は重かった。防衛関連株が買い直されたが、一方で半導体関連の主力株が冴えず全体相場の足を引っ張った。なお、個別株物色意欲は活発で、値上がり銘柄数は1100を上回りプライム市場全体の7割を占めた。
個別では、売買代金トップとなった三菱重工業<7011>が大きく上値を追ったほか、川崎重工業<7012>、IHI<7013>も揃って上昇した。ソニーグループ<6758>、サンリオ<8136>が買われ、ゆうちょ銀行<7182>も高い。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも値を上げた。日立製作所<6501>も堅調。ペプチドリーム<4587>が急騰した。内外トランスライン<9384>、ワールド<3612>が大幅高を演じ、三菱電機<6503>も物色人気。日本ヒューム<5262>も値を飛ばした。
半面、レーザーテック<6920>が大きく売られ、アドバンテスト<6857>の下げも目立つ。ソフトバンクグループ<9984>も見送られた。商船三井<9104>も軟調。三井ハイテック<6966>が急落したほか、ファーマフーズ<2929>が大幅安。SUBARU<7270>、横河電機<6841>などの下げも目を引いた。TOWA<6315>も下値を探る展開に。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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