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ドル円、本日の下げの大半を戻す ダウ平均が反発し懸念一服=NY為替概況

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ドル円、本日の下げの大半を戻す ダウ平均が反発し懸念一服=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は後半に157円台後半まで買い戻された。朝方には156円台まで下落していたが、その後は買い戻しが強まり、本日の下げの大半を戻した。

 先週の強い米雇用統計で市場はFRBの利下げ期待を大きく後退させており、為替市場ではドル買いの動きは続いている。しかし、それ以上に円高の動きが強まり、ドル円は下押す動きが出ていた。株式や米国債の不安定な動きがリスク回避の円高を呼び込んでいる格好だが、本日の米株式市場でダウ平均がプラスに転じており、懸念も一服している模様。

 ただ、先週の米雇用統計は米労働市場の力強さを示したことでFRBの今年の利下げ期待がさらに後退している。エコノミストは揃ってFRBの利下げ見通しを後退させ、中にはインフレ指標次第では利下げ期待が消滅し、次の行動は利上げとの見方も浮上との指摘も聞かれる。今週は水曜日に12月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、その内容を市場は注視している。

 ユーロドルは下値模索を続け、一時1.01ドル台まで下げ幅を拡大した。2022年11月以来の安値水準。市場ではパリティ(1.00ドル)までの下げを見込む向きが増えており、3月末までに60%の確率でパリティに下落するとの見方も出ている。

 一方、ECBの利下げについては若干後退の動きが見られているものの、今年も続くとの見方が大勢で、短期金融市場では今月末の理事会での0.25%の利下げの確率を90%で見ている状況。

 ポンドドルも一時1.21ドルちょうど付近まで下落。ポンドは今週さらに下落する可能性あり、水曜日の英消費者物価指数(CPI)がきっかけとなる可能性があるとの指摘が出ている。英国債にとってもさらなる問題の兆しとなり得るとも指摘。先週、英国債利回りは数年来の高値を記録し、英財政の持続性に対する懸念を招きポンドにも打撃を与えた。アナリストは「英CPIが強弱どちらでもポンドは打撃を受ける」と述べている。

 オプション市場ではポンドがここから最大8%下落する可能性に備えている。先週の英市場全体で売りを招いた同国の財政問題がポンドを圧迫。ポンドドルが1.20ドル割れを想定したオプションの需要が旺盛で、中には1.12ドルを下回ると予想するトレーダーもいるという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS

資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。

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