ドル売り強まる、トランプ関税に関する報道で ドル円158円手前から157円台割れへ=ロンドン為替概況
ドル売り強まる、トランプ関税に関する報道で ドル円158円手前から157円台割れへ=ロンドン為替概況
ロンドン市場では、ドル売りが強まっている。米ワシントンポストが複数の関係者の情報として、「トランプ氏は重要な輸入品のみを対象とする一律の関税を模索中」と報じたことに反応。また、週末の米経済学会年次総会では、バーナンキ氏などが「トランプ氏の政策はインフレ率への影響という点ではおそらく控えめなものになる」との見解を示したとロイターが報じたこともドル売りを誘ったもよう。ユーロドルは1.03台前半から一気に1.04台乗せ、ポンドドルは1.24台半ばから1.25台半ばへと急伸。ドル円は158円手前へと買われていたが、156.85付近まで急反落した。報道が伝わるまでは、欧州株は米株先物・時間外取引の底堅い値動きとともに、ドル安・円安傾向を示したあと、やや調整が入っていた。一連の報道後は一段と株高が進行しており、ドル円の下落に反してクロス円は一段高となっている。ユーロ円は164円付近、ポンド円は197円台乗せへと買われている。
ドル円は157円台前半での取引。週明けオセアニア市場で安値156.83近辺をつけたあとは、買いが継続。ロンドン朝方まで157.60-80レベルで高止まりしたあと、ロンドン時間には高値を157.96近辺まで伸ばした。しかし、158円台には乗せ切れず反落。米ワシントンポストが複数の関係者の情報として、「トランプ氏は重要な輸入品のみを対象とする一律の関税を模索中」と報じたことにドル売りが強まり、156.85付近まで下落している。
ユーロドルは1.04台前半での取引。週明けオセアニア市場での1.0295近辺を安値に、その後は底堅く推移。ロンドン序盤いは1.03台後半まで買われた。その後、ドル売り一服とともに1.03台前半に反落したところに、トランプ関税に関する報道が流れた。一気にドル売りが強まり、1.0432近辺に高値を更新した。ユーロ円は堅調。オセアニア市場での161.42近辺を安値に、円売り・ユーロ買いが継続。ロンドン時間には162円台半ばから163円台乗せへ。さらにトランプ関税の報道で欧州株などが上げ幅を急拡大すると一時164.02近辺まで高値を伸ばした。対ポンドではややユーロ買いが優勢。
ポンドドルは1.25台前半での取引。オセアニア朝方の1.2405近辺を安値にその後は堅調に推移。ロンドン朝方には1.24台後半まで一時上昇。その後1.24台半ばへと小反落したところに、トランプ関税報道が流れた。一気にドル売りが強まり1.2550付近へと買われている。ポンド円も堅調。オセアニア朝方の194.63近辺を安値に買われ、足元では197.40台まで高値を伸ばしている。ユーロポンドは0.8280台から0.8315付近へと小高い。最新の非製造業PMI確報値で、ユーロ圏が上方改定されたのに対して英国は下方改定されていた。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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