米雇用統計を控えてドル買いの動き、ドル円152円台後半へ=ロンドン為替概況
米雇用統計を控えてドル買いの動き、ドル円152円台後半へ=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、米雇用統計発表を控えてドル買いの動きが優勢。今週は10月のドル高の流れに調整が入ったが、きょうは再びドルが買われている。ドル円は152円台前半から後半へと上昇。ロンドン時間に入ると米債利回りが上昇したことや欧州株などが堅調に推移していることも後押ししている。また、玉木・国民民主党代表が、日銀は向こう半年は利上げ急ぐべきではない、来年の春闘を見極める必要がある、としたことに円売り反応する場面もあった。ユーロドルは1.08台後半から半ばへと軟化している。ユーロ円は売買が交錯しているが、166円手前水準と東京市場からはやや水準を上げている。独自の値動きを示したのが、スイスフラン。消費者物価指数が下振れしたことを受けて、12月スイス中銀会合での大幅利下げ観測が広がった。ドルスイスは0.86台前半から後半へと上昇。主要通貨のなかでスイスフランは弱い値動きを示した。逆に強い動きをみせたのがポンドで、ポンドドルは1.28台後半から1.29台前半へと逆行高となっている。対円や対ユーロでも堅調。前日の英予算案発表を受けたポンド売りに調整が入る格好となっている。
ドル円は152円台後半での取引。東京朝方の151.79近辺を安値に、買いが続いている。ロンドン朝方に152.60台から152.20付近まで反落する場面もあったが、その後再び買われて高値を152.85近辺に伸ばしている。米雇用統計を控えて、全般的にドルが買い戻されている。玉木・国民民主党代表が来年の春闘を念頭に「日銀は向こう半年は利上げ急ぐべきではない」と述べたことが円売り材料となる面もあった。
ユーロドルは1.08台後半での取引。ドル買い圧力が優勢となるなかで、東京午前の1.0889近辺を高値に、ロンドン時間には1.0852近辺まで下押しされている。ユーロ円は底堅い。東京朝方の165.24近辺を安値に買いが優勢となり、ロンドン時間には165.99近辺まで買われている。対ポンドではユーロ売りの動きで、前日のポンド売りに調整が入っている。
ポンドドルは1.29台前半での取引。ロンドン朝方につけた1.2885近辺を安値に、ロンドン時間には買いが強まっている。足元では高値を1.2920付近へと伸ばしている。ポンド円も堅調。東京朝方の195.79近辺を安値に、その後は買いが継続。ロンドン時間には高値を197.37近辺まで伸ばした。ユーロポンドは0.8440台から0.8405付近へと下落。ポンド相場は前日の英予算案発表を受けた下落に調整が入る格好となっている。この日発表された10月英製造業PMI確報値は49.9と速報値50.3から下方修正されたが、ポンド売り反応はほとんど見られなかった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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