カナダ、移民削減でGDP縮小との見方=NY為替
本日のドルカナダは1.38加ドル台後半での上下動に終始しており、方向感のない展開が続いている。原油相場が急落しているが、直近のカナダドルは原油相場との連動性が薄れており影響は出ていない。
今週はカナダの8月の月次GDPが発表され、前月比で変わらずが見込まれている。先週はカナダ中銀が0.50%ポイントの大幅利下げを実施したが、市場では12月も追加利下げが実施されると見込んでいる。0.25%ポイントの通常利下げであればほぼ確実視しており、50%の確率で再度大幅利下げも織り込む状況。
エコノミストは、政府の移民削減政策で今後のカナダGDPは縮小するとの見方を示している。カナダ政府が2025年と2026年に人口増加を一時停止すると発表したが、それにより今後3年間のカナダのGDPは1%ポイント低下する可能性が高いという。
カナダ政府の計画では入国を許可される永住移民の数を約20%削減し、就労ビザや学生ビザなどの一時的な移民の純減を想定。一方、消費者の減少による需要の冷え込みが労働力人口の減少を相殺し、その結果、失業率は変わらないだろうとも予想している。
USD/CAD 1.3890 CAD/JPY 110.33
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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