円相場上下動、ドルはやや売られる 株式動向落ち着く 一連の米指標発表控えて=ロンドン為替概況
円相場上下動、ドルはやや売られる 株式動向落ち着く 一連の米指標発表控えて=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、円相場が上下動も方向性には乏しい展開。このあとのNY市場で発表される米ADP雇用統計、米新規失業保険申請件数、米ISM非製造業景況指数などの内容を確認したいとのムードとなっている。ドル円は143円台で下に往って来い。クロス円も同様で、ユーロ円が159円台半ばから158円台半ばで、ポンド円は189円台前半から188円台前半でいずれも下に往って来い。欧州株は売り先行も次第に下げ渋る動き。ただ、プラス圏回復も上値追いは限定的。リスク動向の落ち着きとともに、ユーロドルは1.10台後半から一時1.1100付近まで上昇。ポンドドルは1.31台前半から後半へと買われている。ドル指数は小幅に低下。米10年債利回りは3.75%台から3.77%付近に小幅上昇。全般に落ち着いた相場動向ではあるが、ドル円1週間ボラティリティーが16%台後半に水準を上げるなど変動期待は高まってきている。嵐の前の静けさの状況だ。
ドル円は143円台半ばでの取引。東京昼前に143.91近辺の高値をつけたあとは、ロンドン朝方に143.05近辺まで下落。その後は143円台半ばから後半に取引が落ち着いている。東京午後の高田日銀審議委員の講演では、「物価・経済見通しが実現していくなら、金融緩和の度合いを調整していくことが基本姿勢」として追加利上げを支持した。その一方で、「金融・資本市場動向が当然その前提だ」との条件を付けていた。欧州時間に入ると欧州株が売り先行で取引を開始したが、次第に下げ渋っており、この後の一連の米指標待ちとなっている。
ユーロドルは1.11ちょうど付近での取引。東京午後に1.1075近辺まで小幅に下押しされたあと、欧州時間に入ると買いが優勢になっている。高値を1.11ちょうど付近に伸ばしたあとも高止まりしている。ユーロ円は下に往って来い。159.47近辺を高値に、158.56近辺までのレンジで振幅。足元ではほぼ前日NY終値水準に落ち着いている。対ポンドではややユーロ買いが優勢。7月ドイツ製造業新規受注は予想外の上昇となった。7月ユーロ圏小売売上高は前回から回復も、予想には届かず。
ポンドドルは1.31台後半での取引。ロンドン朝方の1.3137近辺を安値に、一時1.3172近辺まで買われた。その後は1.31台後半で高止まりしている。ポンド円はドル円とともに下に往って来い。東京昼前の189.27近辺を高値に、ロンドン朝方には188.07近辺まで下落。その後は189円台まで再び買われた。ユーロポンドは0.8424近辺を安値に0.8435近辺まで一時上昇。8月英DMPインフレ調査では、1年インフレ率予想は2.6%と7月2.5%からわずかに上昇も、予想通りの結果だった。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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