アジア株 上海株プラス圏維持 皮肉にも逃避先としての魅力増す可能性、下落阻止に政府系ファンド動き出す公算大
アジア株 上海株プラス圏維持 皮肉にも逃避先としての魅力増す可能性、下落阻止に政府系ファンド動き出す公算大
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 16832.77(-112.74 -0.67%)
中国上海総合指数 2907.33(+1.99 +0.07%)
台湾加権指数 19898.16(-1739.93 -8.04%)
韓国総合株価指数 2473.02(-203.17 -7.59%)
豪ASX200指数 7674.80(-268.43 -3.38%)
インドSENSEX30種 79522.00(-1459.95 -1.80%)
アジア株は上海を除いて下落、米景気減速懸念が高まっている。
前週末に大幅下落したにもかかわらず時間外でも米株は下落、ナスダック先物は3.4%も下げている。最近の弱い米経済統計を受け米利下げ期待を通り越して米国の景気減速懸念が高まっている。特に金曜日に発表された7月米雇用統計は弱い内容だった。雇用者数の伸びは予想を大きく下回り、失業率は約3年ぶりの高水準。平均時給の伸びは約3年ぶりの低い伸びとなった。雇用統計を受けFRBが9月会合で50bpの利下げに踏み切るとの見方がいっきに強まったほか、一部では9月会合を待たずに緊急会合を開き利下げに踏み切るとの観測すら浮上している。
台湾株は終値ベースで過去最大の下げを記録して終えるだろう。TSMCは8.9%安、約2カ月ぶりの安値をつけている。
韓国株も大幅下落、ナスダック安が懸念されておりハイテク関連が大幅安となっている。サムスン電子は8%超安、2016年以来最大の下げを記録。
あすの豪中銀理事会ではタカ派据え置きが予想されている。第2四半期CPI刈込平均が2年ぶりに4.0%を割り込んだことから、年内の追加利上げ観測が消滅した。ただ、ブロック総裁は引き続きタカ派姿勢を示すことが予想されおり、豪州市場では警戒感が高まっている。総裁がインフレ警戒を強調するようであれば、利下げ開始時期が予想よりも遅くなる可能性がある。
上海株は小幅ながらもプラス圏を維持。中国株が下落すれば政府系ファンドが動き出す可能性が非常に高いため、皮肉にも中国株は逃避先としての魅力を増している。また、財新非製造業PMIが予想以上に上昇したことも好感されている。中小企業を対象とした財新の7月非製造業PMIは52.1と前回の51.2から大きく上昇した、市場予想は51.5だった。

執筆者 : MINKABU PRESS
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