米CPI受けドル円急落 財務省が介入実施との報道も=NY為替
その後、ドル円は下げ渋る動きも見せており、158円台半ばで推移している。きょうのNY為替市場でドル円は急落。朝方発表の6月の米消費者物価指数(CPI)が予想を下回り、FRBの利下げ期待を正当化する内容となったことで、米国債利回りの急低下と伴にドル円も急落した。発表前の161.50円付近から一時157.45円付近まで一気に急落する場面も見られた。
一部報道が政府関係者の話として、財務省が介入を実施したと伝えていた。それに関して神田財務官の発言が伝わり「介入の有無はコメントする立場ではない」と述べていた。このタイミングでの介入の有無は未知数だが、短時間に一気に400ポイント超急落しており、介入に伴う下落と見てもおかしくはない。ドル円は元々過熱感が高まっており、見切り売りも大量に出ていた模様。介入については今月末に財務省が発表する「外国為替平衡操作の実施状況」を確認するか、
明日の日銀当座預金残の推計値からヒントが出そうだ。
市場ではFRBによる9月利下げ期待が高まっているが、本日の米CPIはその期待を正当化する内容。短期金融市場では9月利下げを完全に織り込んでいるほか、これまでの年内2回の利下げ期待から、確率はまだ低いものの、3回の可能性も見出しているようだ。
米CPIはガソリン価格下落で総合指数が前月比0.1%の予想外の低下となったほか、コア指数も前月比0.1%の上昇に留まっている。また、住居費・エネルギーを除くサービス価格である、いわるゆスーパーコアも前月比で0.05%低下と2カ月連続の低下となった。これは昨年秋以来。今回の結果は第1四半期のインフレ上昇は異常であったというシナリオを補強する。
明日の生産者物価指数(PPI)次第の面もあるが、今回の結果から、FRBが参照しているPCEデフレータは目標の2%にさらに接近することが予想される。発表は26日。それを受けて30、31日のFOMCは利下げに向けて要注目となる。
USD/JPY 158.54 EUR/JPY 172.32
GBP/JPY 204.76 AUD/JPY 107.35
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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