米CPIとPPIから判断するとFOMC経済見通しは既に古いとの指摘
今週発表の米消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)から、今月28日に発表される5月のPCEデフレータは昨年11月以来、6カ月ぶりの小幅な伸びに留まるとの予想がエコノミストから出ている。PCEデフレータはFRBがインフレ基準として参照している。
この日のPPIはPCEデフレータの算出に使われるいくつかのカテゴリーが前月比で低下した。前日のCPIも予想より軟調だったため、食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータは前月比0.1%の上昇に留まると予想している。
PPIとCPIを分析すると、5月のPCEデフレータは前月比0.11%の上昇に留まり、1-4月の平均である0.32%の上昇を大きく下回る可能性がある。それは大幅な下振れになるという。
CPIとPPIから読み取れるのは、前日のFOMC経済見通しが既に古くなっている可能性があるという。FOMC参加者は今年のPCEコアデフレータを前年比2.8%上昇と予想していた。3月時点では2.6%の上昇予想だった。
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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