ドル円は157円台に戻す 明日は日銀決定会合=NY為替
次第に為替市場はドル買いが優勢となり、ドル円も157円台に戻している。朝方発表の5月の米生産者物価指数(PPI)が前日の米消費者物価指数(CPI)に続きインフレ鈍化を示したことで、為替市場はドル売りで反応した。同時刻に発表になった米新規失業保険申請件数も予想を上回り、雇用市場の軟化を示していた。
ドル円は156.60円近辺まで急速に下落したが、下値での押し目買いも出ており、PPI発表前の水準に戻している。ドル円については明日の日銀決定会合の結果を見極めたい雰囲気も出ている。
日銀は月6兆円をメドに実施している国債購入の減額を検討する。現在、保有国債の償還が6兆円程度であることから、減額となれば事実上の量的引締め(QT)の開始となる。
減額の具体的な数字を示すのか、それとも、個人消費中心に成長の勢いが鈍い中で、方向性だけ示してフリーハンドにしておくのかは不明。また、海外勢中心に追加利上げの期待も根強いが、今回はそれらのヒントも探ることになりそうだ。7月の追加利上げが一部で見込まれている。
ただ、各国中銀が利下げに慎重なアプローチを取り始めている中で、日銀の政策変更でもって円安の流れに変曲点が訪れるとの見方も少ない。
USD/JPY 157.07 EUR/JPY 169.10
GBP/JPY 200.43 AUD/JPY 104.20
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
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