ダウ平均は一時400ドル超下落 アップルは買い戻しが加速し最高値更新=米国株序盤
NY株式11日(NY時間11:51)(日本時間00:51)
ダウ平均 38652.91(-215.13 -0.55%)
ナスダック 17174.04(-18.49 -0.11%)
CME日経平均先物 39020(大証終比:+20 +0.05%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は反落。下げ幅は一時400ドル超に拡大する場面が見られた。明日の米消費者物価指数(CPI)やFOMCの結果待ちの雰囲気が強まる中、最高値圏にある米株式市場で、本日はロングの調整が強まっている模様。
IT・ハイテク株自体には売りが広がっている。銀行株や産業株、エネルギー株、ヘルスケアも下落しており、主要11業種は10業種が下げている。ただ、アップル<AAPL>に買い戻しが強まっており、ナスダックは横ばいに留まっている。株価は200ドル台を回復し、最高値を更新。
前日は世界開発者会議(WWDC)で待望のAIの新機能を発表したが、前日の市場は冴えない反応を示していた。前日のイベントは消費者のプライバシーの向上を中心に行われ、メディアを通じて議論された様々なアップデートと概ね一致しており、サプライズはなかったとの評価だった。
しかし、アナリストからは高評価も出ており、アイフォーンのアップグレードサイクルへの期待から25年度の見通しをコンセンサスよりも大幅に引き上げたアナリストもいた。
市場は企業業績への楽観的見方と、粘り強いインフレがFRBの利下げ開始を遅らせるのではとの懸念との間で揺れ動いている。FRBは前回よりもタカ派にシフトすると見られているが、市場は年内の利下げを1回か2回で織り込んでいるが、明日のイベントを通過して、それに変化があるか注目される。
今回のFOMCは委員の金利見通し(ドット・プロット)が公表されるが、3月時点の年内3回の利下げ予想は下方修正されると見られている。ただ、利下げ無しまでの修正を見込む声までは少なく、1回か2回に中央値を修正してくるものと見られている。どちらになるかで反応が違ってくる可能性はありそうだ。
GM<GM>が上昇。取引開始前に同社の取締役会が60億ドルを上限とする新たな自社株買いを承認したと発表した。
鉄鋼のクリーブランド・クリフス<CLF>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価を従来の23ドルから17ドルに引き下げた。
ソフトウエア開発のイエクスト<YEXT>が決算を受け下落。予想を下回る第2四半期の見通しを示したほか、通期の売上高を下方修正した。
クリーブランド・クリフス<CLF> 14.82(-0.83 -5.30%)
GM<GM> 48.85(+1.28 +2.68%)
イエクスト<YEXT> 4.76(-0.29 -5.65%)
アップル<AAPL> 204.12(+11.00 +5.70%)
マイクロソフト<MSFT> 428.33(+0.46 +0.11%)
アマゾン<AMZN> 185.17(-1.89 -1.01%)
アルファベットC<GOOG> 175.82(-0.81 -0.46%)
テスラ<TSLA> 168.43(-5.36 -3.08%)
メタ<META> 500.60(-2.00 -0.40%)
AMD<AMD> 157.48(-2.86 -1.78%)
エヌビディア<NVDA> 119.15(-2.63 -2.16%)
イーライリリー<LLY> 859.45(-5.55 -0.64%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。