欧州銀の投資家は利下げ開始よりもECBのコメントに注目
ユーロ圏の中でも西側の銀行株に資金を傾けている投資家は最初の利下げよりも、ECBによる今後の利下げの可能性を示唆する内容やタイミングに注目しているという。エコノミストは、ECBは利下げを開始するものの追加利下げには慎重なタカ派コメントを強調すると予想している。
この場合、長期金利上昇と預金移動の鈍化が予想され、イタリアやスペイン、アイルランドの銀行の株価は過去3カ月間アウトパフォームしているという。これらの銀行はドイツの銀行と並んで金利感応度の高い銀行である。半面、ベルギー、ルクセンブルグ、フランスの銀行は感応度が低い。
ここ数四半期の欧州の銀行は金利感応度が低下していた。これは、経営陣が構造的ヘッジや資産と負債のポートフォリオを拡大することで、純受取利息(NII)と収益性を守るための措置を講じたためだという。

執筆者 : MINKABU PRESS
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