【これからの見通し】日銀会合を無難に通過、この後の円相場はどうか 次は米FOMC
【これからの見通し】日銀会合を無難に通過、この後の円相場はどうか 次は米FOMC
きょうは日銀金融政策決定会合の結果が発表された。マイナス金利を解除し、短期金利誘導目標を0.0-0.1%とした。YCCを撤廃し、長期国債買い入れ継続で緩和姿勢を示した。また、ETFの新規購入も停止している。ほぼ事前の報道通りの内容となり、為替は円安の動き、株式市場にはショックを与えることなく通過している。
このあとの日本時間午後3時30分からは植田日銀総裁の記者会見が開催される。今回は政策変更があっただけに、会見内容も多岐にわたりそうだ。ポイントとしては、事前報道にもあったが、今後どんどん利上げを続けるわけではない、あくまでも緩和政策の微調整である、などの姿勢が強調されるのかどうかであろう。円安の動きがどの程度の継続性を持つものとなるのかをチェックしてゆきたい。
ただ、イベント後のマーケットとあって、円安方向に急速な値動きがみられる可能性もある。その場合には、神田財務官などから円安けん制のコメントが発せられることも想定される。まだ、ボラタイルな相場が続く可能性もあろう。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツZEW景況感指数(3月)、カナダ消費者物価指数(CPI)(2月)、米住宅着工件数(2月)、対米証券投資(1月)など。
米国では20日までFOMC会合が開催される。市場では根強いインフレ圧力を受けて、利下げ開始時期が後ずれする傾向がみられている。今回のFOMCではメンバーらの金利予測(ドット・プロット)が発表される。これまでと変化がみられるのかどうかが焦点となっている。また、パウエル議長会見も重要だ。市場との対話には、行き過ぎた織り込みを是正するメッセージが含まれる可能性もある。インフレが低下基調であることを前提に、ハト派メッセージが出てくる可能性も指摘される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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