【来週の注目材料】米第4四半期GDP速報値は第3四半期から伸び鈍化見込み
【来週の注目材料】米第4四半期GDP速報値は第3四半期から伸び鈍化見込み
25日に米第4四半期GDP速報値が発表されます。第3四半期は前期比年率+4.9%(確報値)と2021年第4四半期以来の高い伸びとなり、米景気の底堅さを印象付けました。
内訳をみると、第2四半期に+0.8%となった個人消費が+3.1%まで強まったことに加え、住宅投資が+6.7%と第2四半期の-2.2%から一気に伸び、全体を支えました。金利が上昇する中で、消費の底堅さや住宅需要の高さなどが感じられました。
一方設備投資は+1.4%と低調なものとなりました。構築物は+11.2%と好調で、住宅投資の堅調さなどと合わせ、建物などの需要が強いことが感じられましたが、機器が-4.4%となり、今後への慎重な見方を感じさせる結果になっています。
第4四半期の予想は前期比年率+2.0%と第3四半期から伸びが鈍化見込みになっています。2023年第1四半期以来の低い伸びです。
強めに出た前期の反動という面に加え、雇用市場に一時ほどの勢いがないことや、金利上昇の影響などから個人消費が鈍化するとの見通しが背景にあります。
もっとも懸念されていた2023年の年末商戦は、比較的好調でした。全米小売連盟(NRF)が1月17日に公表した2023年年末商戦期間(11-12月)の小売売上高は前年比+3.8%。金額では9644億ドル(実店舗、オンライン合計)と、予想の範囲内もレンジの上限(9666億ドル)に近い好結果となりました。美容品、衣料品、家電などが好調でした。
セール品、キャンペーン商品などの購入が目立ったこと、後払い決済であるBNPL(バイナウ・ペイレーター)での購入が予想を超える規模で拡大したことなどから、今後の個人消費の持続性という面では警戒感がありますが、今回発表の第4四半期GDPに対しては強めに出る可能性が高くなっています。その為、NRFの発表後、それまで見込まれていた前期比年率+1.8%前後から+2.0%前後まで見通しが上方修正されています。
その他、厳しい材料としては在庫投資の弱め予想があります。在庫投資は前回778億ドルと第2四半期の149億ドルから大きく増加し、GBPを1.27%押し上げました。
10月、11月の米在庫指標はかなり弱く出ており、GDP算出に使われる自動車を除いた小売在庫は10月が前月比-1.0%、11月が-0.9%と二カ月連続でマイナス圏となっています。予想からぶれのある項目だけに、意外と強く出る可能性が否定できませんが、見通し通り低めに出ると、全体を押し下げてくると見られます。
第4四半期GDPが市場予想前後の伸び鈍化を見せた場合や予想よりも弱かった場合は、3月の利下げ開始期待につながり、ドル売りとなる可能性があります。一方、個人消費の底堅さなどから予想を上回る強めの伸びが示された場合はドル高となります。ドル円は150円に向けた動きが期待されます。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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