英中銀の利下げはFRBやECBよりも後回しになる可能性が高い=NY為替
きょうのポンドドルはNY時間に入って上値の重い展開が見られているものの、1.25ドル台はしっかりと維持されており、下押す気配まではない。200日線が1.2490ドル付近に来ているが、その水準は維持されている状況。
本日は英雇用統計が発表になっていたが、週平均賃金は予想以上に鈍化していた。今週の英中銀金融政策委員会(MPC)での据え置きを正当化する内容ではあるが、それでも7%台での伸びに変わりはなく、英中銀を勇気づける内容ではない。
なお、英国家統計局は現在、英労働力調査の見直しを行っているが、これまでの方法を使用した実験的な参考値として失業率は4.2%となっていた。
英賃金上昇率が予想よりもやや鈍化したとのデータを受けて、ポンドは下落の反応を示していたが、英中銀の利下げがFRBやECBよりも後回しになるとの見方が市場では根強く、ポンドを下支えしているという。英インフレの出発点が高く、コアインフレとサービスインフレの鈍化を示す証拠はいまのところ少ない。
それらから、今週のMPCでの、利下げ期待に対する英中銀の反発予想はより信憑性の高いものとなっているようだ。
GBP/USD 1.2547 GBP/JPY 182.77 EUR/GBP 0.8600
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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