ECBは来年の夏まで最初の利下げを行わないとの見方=NY為替
きょうもユーロドルは緩やかな戻り売りに押されており、1.07ドル台半ばでの推移となっている。きょうの下げでローソク足は100日線の下に出ており、10月からのリバウンド相場の戻りが続いている状況。フィボナッチ半値戻しが1.0735ドル付近に来ており、目先の下値メドとして意識される。
今週はECB理事会も開催されるが、据え置きが確実視されている。声明やラガルド総裁の会見に注目が集まっており、市場は来年の利下げ期待に対するヒントを探りたがっている。
市場は4月の利下げ開始を完全に織り込んでおり、3月も60%の確率で織り込んでいる。しかし、一部からはECBは来年の夏まで利下げを開始しないとの見方も出ている。ユーロ圏消費者物価指数(HICP)の総合指数は2%台まで低下しているが、コア指数は3.6%となおインフレ目標を大きく上回っており、消費者物価の上昇は早ければ今月にも再び加速すると見られている。
エネルギー部門における昨年のベース効果と政治的な救済措置の終了が理由で、例えばドイツでは1月から飲食店・ケータリング業(飲料は除く)部門の付加価値税の軽減税率が終了し、再び19%に引き上げられる。さらに、大幅な賃上げが消費者物価の動向にどの程度影響を与えるかを確実に評価するには、さらなるデータが必要であるとも述べている。
EUR/USD 1.0746 EUR/JPY 157.34 EUR/GBP 0.8565
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

執筆者 : MINKABU PRESS
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