【これからの見通し】中東情勢緊迫化も米国介入で収束する期待も、株安・原油高のなかで為替は反応薄
【これからの見通し】中東情勢緊迫化も米国介入で収束する期待も、株安・原油高のなかで為替は反応薄
週明けの為替市場は比較的静かなスタートとなっている。先週から話題になっているイスラエルーハマス関連の状況は依然として緊迫化している。イスラエルによるガザ地域への大規模侵攻が目前に迫っている。人道的な大きな災禍が懸念されるなかで、米国による政治介入の動きが報じられており、一部には最悪の事態回避への期待感もあるようだ。いずれにせよ、流動的な状況であり、ニュース報道には気を付けておきたい。
ドル円は149円台で売買が交錯。先週後半は米CPIが強めだったことを受けてドル買いが膨らんだが、週明けは一服している。ドル円は150円からはやや遠ざかる動きとなっている。ユーロドルは1.05台は維持されており、1.05台前半でやや買い戻されている。ポンドドルも1.21台前半から後半へとじり高の動き。全般にドル高一服に。
そのなかで、NZドルが堅調。週末の総選挙で与党が敗北し、6年ぶりの政権交代となることになった。これまで、与党政権はインフレ対応と雇用対応の両立を目指してきたが、どうも齟齬が生じていたようだ。新政権はインフレ対応に絞ってくるものとみられており、為替市場にとってはNZドル買い材料と捉えられているようだ。NZドル/ドルは0.58台後半から0.59台乗せへとギャップ・アップして週の取引を開始。足元でも0.59台を維持している。豪ドルも連れ高となっており、週明けのドル高一服に寄与しているようだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏貿易収支(8月)、ニューヨーク連銀製造業景気指数(10月)、カナダ卸売売上高(8月)、カナダ製造業売上高(8月)など。ニューヨーク連銀製造業景気指数はマイナス6.0の市場予想となっており、前回のプラス1.9から落ち込み見込み。
発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁、ピル英中銀チーフエコノミスト、デコス・スペイン中銀総裁、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、イエレン米財務長官、ウッズ英中銀副総裁などの講演やイベント参加が予定されている。バイデン米大統領やブリンケン米国務長官などとイスラエルとの協議についても気を配りたい。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。





