【これからの見通し】利上げ停止近しの米FOMC、きょうのECBはどうか
【これからの見通し】利上げ停止近しの米FOMC、きょうのECBはどうか
昨日の米FOMCでは市場の想定通り25bpの利上げが発表された。ただ、次回6月会合について据え置き(利上げ停止)の可能性を示唆したものの、明言まではしなかった。パウエル議長は株式市場などで広がっていた早期の利下げ開始観測については否定。インフレ抑制策とのバランスをとっていた。
利下げへの言及を期待していた米株式市場は失望売りとなった。為替市場では利上げ停止が近いとの示唆を受けてドル売りが進行。また、NY終盤には米地銀パックウェスト株の急落を受けて円高も動きも広がった。同行が身売りを含め戦略的選択肢を検討していると伝わったことが背景。次々と噴出する米金融不安にリスク警戒感が高まっている。
そしてきょうのECB理事会はどうか。市場では25bpと50bpに利上げ幅観測が分かれていたが、足元での金融不安材料や、ECB融資調査での銀行貸し出し厳格化の動きなどを受けて25bp利上げ予想が大勢となっている。市場は昨日の米FOMCときょうのECBとの差異に注目しそうだ。ポイントは2点指摘しておきたい。
まずは、利上げ停止のタイミングについて。ECBは米英からは出遅れて利上げを開始しており、インフレ対応が後手に回っている感がある。依然としてコアインフレを中心にインフレ圧力は根強い。市場ではあと2-3回程度の追加利上げが見込まれている状況だ。
次に、金融不安に関する認識はどうか。米国では地銀の破綻の話題が続いており、市場はかなり不安視している状況だ。一方、欧州では金融大手クレディスイス問題がひとまず収束しており、その後は具体的な経営不安の金融機関名は取り沙汰されていない。欧州の銀行経営はリーマンショック時と比較すると相当堅固になっているとの従来からの認識を押し通すことができるのかどうか。
上記2点で強気の姿勢が示されるようだと、ユーロ買い・ドル売りの動きが強まる可能性が想定されよう。日本時間午後9時15分の金利発表および声明、同9時45分からのラガルドECB総裁会見が注目される。
この後の海外市場で発表される経済指標はECB関連以外にも、仏独ユーロ圏、英国などの非製造業PMI・確報値(4月)、ユーロ圏生産者物価指数(3月)、ノルウェー中銀政策金利、米チャレンジャー人員削減数(4月)、米貿易収支(3月)、米非農業部門労働生産性指数・速報値(第1四半期)、米新規失業保険申請件数(04/23 - 04/29)、カナダ国際商品貿易(3月)、カナダIvey購買担当者景況感指数(4月)など。
発言イベント関連では、上記のECB理事会の声明とラガルドECB総裁会見が中心となる。米主要企業決算では、アップル、モデルナ、リフト、ドアダッシュなどが注目されそうだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
資産形成情報メディア「みんかぶ」や、投資家向け情報メディア「株探」を中心に、マーケット情報や株・FXなどの金融商品の記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコンテンツなど幅広く提供しています。





