【これからの見通し】リスク動向に振り回される展開、月末期末などでも神経質に
【これからの見通し】リスク動向に振り回される展開、月末期末などでも神経質に
金融不安の最悪期はひとまず脱したようだ。米シリコンバレー銀行が米中堅地銀ファースト・シチズンズ銀行に買収され、すべての預金が引き継がれることが報じられた。先週はクレディスイスを同業大手のUBSが買収することも話題になった。ただ、ドイツ銀行株が市場の売りターゲットとなるなど不安定な状況もみられた。週明けにはいずれの動きも落ち着きを取り戻しており、リスク警戒の動きに巻き戻しが入っている。
しかし、安心するにはまだ早いようだ。あくまでも最悪期をひとまず脱するにとどまっているとみる。預金者の保護が示されたことは預金取り付け騒ぎの抑止につながったが、投資家の損失は戻ってこない。ファンド勢や年金運用などどの程度の痛手を被っているのか。今後、ネガティブな報道が出てくる可能性もある。
短期金融市場での米利上げ観測も揺れている。一時は5月FOMC会合での利上げ停止が織り込まれたが、足元では25bp利上げが4割程度に上昇している。市場のセンチメントはなかなか定まってこない。
不安定な状況を増幅させそうなのが、今週が月末、四半期末、期末などの節目であることだ。フロー主導の局面も想定され、東京仲値タイムやロンドンフィキシングタイムなどの前後に大玉が入ることも想定しておきたい。
このあとの海外市場で発表される経済指標は、米卸売在庫(速報値)(2月)、米住宅価格指数(1月)、米S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(1月)、米コンファレンスボード消費者信頼感指数(3月)など。前回から弱含む予想が多くなっており、ドル売り圧力となるか。
発言イベント関連では、比較的多め。ベイリー英中銀総裁、ラムスデン英中銀副総裁、ウッズ英中銀副総裁などが米シリコンバレー銀行破綻について議会証言を行う。米上院銀行委員会で最近の米銀行破綻と連邦当局の対応を巡る公聴会が開催され、バーFRB副議長とグルーエンバーグ連邦預金保険公社(FDIC)総裁が出席する予定。 国際決済銀行(BIS)「イノベーションハブ」のイベントにナーゲル独連銀総裁、マクルーフ・アイルランド中銀総裁、デコス・スペイン中銀総裁、ラガルドECB総裁などが参加する。金融不安関連がテーマとなるイベントが注目される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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