ドル買いと円買いが優勢、米FOMC控えて調整ムード広がる=ロンドン為替概況
ドル買いと円買いが優勢、米FOMC控えて調整ムード広がる=ロンドン為替概況
ロンドン市場は、ドル買いと円買いが優勢。明日の米FOMC会合結果発表を前に、年初から続いたドル安の流れに対する調整が入っている。株式市場も調整の動きに押されており、欧州株、米株先物はともにマイナス圏で推移している。ただ、イベント前で明確な材料に欠けていることや月末相場でもあって、通貨ごとに値動きはまちまちな面もあった。ドル円は130円手前まで下押しされたあとは130.50手前まで買い戻されている。東京市場前半の下げを戻しており、下に往って来いに。ユーロ円も141円を挟んで同様の動き。ポンド円は161円が重くなり160円台前半へと安値を広げたあとの戻りは限定的。豪ドル円に至っては原油や金など資源安もあってリスク回避の売り圧力に押され続けている。足元では対円で91円台前半へと下落。ユーロドルは1.08台半ばから1.08台割れ目前まで下げたが、大台割れは回避されている。ポンドドルは1.23台後半から1.2310付近まで下落し上値重く推移。豪ドル/ドルは0.70台前半から足元で0.70台割れと売られ続けている。第4四半期ユーロ圏GDP速報値は前期比+0.1%と事前予想のマイナスは回避した。1月独失業者数は予想外の減少、失業率も6カ月連続で5.5%で安定していた。一方、ECB信用調査では、第4四半期に続いて第1四半期も銀行による信用基準の引き締めが継続するとした。英クレジット残高や住宅ローン承認件数の減少も高インフレ、金利高の影響を鮮明に示していた。
ドル円は130円台前半での取引。ロンドン序盤に下値を試し130.04近辺まで小幅に安値を更新した。その後は下げ渋りとなり、130.50手前まで反発。米債利回りが下に往って来いとなる動きに反応した。東京市場午前の下げを戻しており、全般的には方向性に欠けている。
ユーロドルは1.08台前半での取引。1.0850付近から一時1.0802近辺まで安値を広げたが、その後は1.0830付近とやや上値重く推移している。ユーロ円は141円台前半から140.75近辺まで下落した後、再び141円台に乗せている。ただ、対ドルとともに前日からの軟調な流れは継続している。対ポンドではややユーロ買いが優勢。ユーロ圏GDPがマイナス成長を回避したことなどが下支えとなったもよう。
ポンドドルは1.23台前半での取引。1.2350付近から一時1.2309近辺まで下押しされた。その後も戻りは限定的で上値重く底ばいしている。ポンド円は161円手前で上値を抑えられると160.42近辺に安値を広げた。足元では下げ一服も朝方の水準には戻しきれていない。ユーロポンドは0.8770台から0.8790付近へと小高く推移。12月の英クレジット残高や住宅ローン承認件数の減少が重石となったようだ。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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