【これからの見通し】そろそろ方向性示してほしいドル相場、米指標に手がかり求める
【これからの見通し】そろそろ方向性示してほしいドル相場、米指標に手がかり求める
昨年末からドル相場は方向性を示さず上下動している。昨年後半はドル安の流れを形成していたが、クリスマス相場、年末相場と方向性を失った。年明けも活発さは戻りつつあるもののドル相場の方向性を決める決定打はでていない。
今日あたりから米経済指標発表の数が増えてくる。あすには米雇用統計の発表も予定されている。米景気動向がFOMCの利上げペースやターミナルレート観測にとって重要。今週末にかけての米経済指標内容を吟味したいところだ。
きょうは米ADP雇用者数(12月)、米貿易収支(11月)、米新規失業保険申請件数(12/25 - 12/31)、米非製造業PMI(購買担当者景気指数)(12月)などの発表が予定されている。問題は市場の反応だ。通常であれば、強い指標が米債利回り上昇につながりドル買いに、弱ければドル売りにとの図式となる。
しかし、年明けからは株式動向をにらんだリスク相場となっており、円相場主導の展開となっている。米指標に関しては、弱い指標の方か景気を冷ます面からインフレ鈍化や、利上げペースの緩和観測につながりやすく、市場に好感される場合も想定される。なかなか、ドル相場にストレートに響いてくる状況にはなっていないようだ。
ただ、市場予想からかなり乖離するようなインパクトの強い結果となれば、その限りではない。米債利回りの大幅な動きとともにドル相場を突き動かしてくれそうだ。雇用関連指標は予想しにくい面があり、注意が必要となろう。
その他の経済指標発表は、ドイツ貿易収支(11月)、英非製造業PMI(確報値)(12月)、 ユーロ圏生産者物価指数(11月)、カナダ国際商品貿易(11月)など。
発言イベント関連では、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ブラード・セントルイス連銀総裁などが講演やイベントに参加する。金融当局者の発言も本格始動となる。きょうは米週間石油在庫統計が発表される。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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