海外市場の大きな動きの後、いったん調整もドル売りに=東京為替概況
海外市場の大きな動きの後、いったん調整もドル売りに=東京為替概況
昨日の米消費者物価指数の弱い結果を受けて、ドル売りが一気に強まった。ドル円は146円台での推移からNY夕方には140円20銭台までと大きく値を落とす展開となって東京朝を迎えた。安値から少し戻して140円台後半で東京朝を迎えると、一転してドル買いが優勢となった。行き過ぎたドル売り円買いに対する調整の動きが広がり、142円台半ば近くまでの大きな買い戻しに。米CPI後はユーロドルなど他の通貨ペアでもドル売りがかなり入ったが、NY夕方にドル円が141円台半ば前後から140円台前半まで値を落とした局面では円買いが主導した形に。140円割れを目指してやや強引に売りが入った感もあり、その分の調整が強まった格好。昼前には142円48銭を付けている。
午後に入るとドル売りが優勢に。米長期債利回り低下などを受けて、ドル買いポジションに中長期的な調整が入るとの思惑などが重石に。また、中国当局が新型コロナの濃厚接触者に対する隔離期間を短縮、入国者の隔離期間も8日間に短縮するなど、規制の緩和を示したことで、ゼロコロナ政策の後退期待が広がる形でドル売り元買いが一気に強まり、ドル安につながった面も。ドル人民元は朝の7.18台から7.10ちょうど近くまで。
ユーロドルは米CPI後に0.99台後半から1.02台前半まで。東京午前のドル安調整に1.0160台まで下落も、午後のドル売りに1.02台を回復し、NY市場の高値を超える動きに。
基本的にドル主導の展開の中、NY市場ではドル円でのドル売りが厳しかったこともあり値を落としたユーロ円。NY夕方のドル円の下げは円買いが主導したこともあり、ユーロ円も143円20銭台まで下落も、すぐに戻して午前中はドル円同様に買い戻しが優勢に。145円03銭までの買い戻しが見られた。午後はドル円の下げもあり144円30銭台まで値を落とすも、その後のユーロドルでのユーロ買いドル売りに144円80銭前後に。
MINKABU PRESS 山岡和雅
執筆者 : MINKABU PRESS
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