ダウ平均は一時1300ドル超の急落 米CPIに失望感=米国株概況
NY株式13日(NY時間16:21)
ダウ平均 31104.97(-1276.37 -3.94%)
S&P500 3932.69(-177.72 -4.32%)
ナスダック 11633.57(-632.84 -5.16%)
CME日経平均先物 27680(大証終比:-720 -2.60%)
きょうのNY株式市場でダウ平均は5日ぶりの急反落。下げ幅は一時1300ドルを超えた。取引開始前に発表された8月の米消費者物価指数(CPI)に失望感が強まった。総合指数で前年比8.3%と前回よりはやや鈍化したものの、予想を上回る内容となった。ガソリン代の負担は軽減されたものの、食品を始め、生活費がなお高騰している状況を映し出している。CPI全体の約3分の1を占める住居費は1990年代初期以来の伸びとなった。
市場は今回の米CPIにインフレのピークを示すとの過度な期待を抱いていた。9月のFOMCは0.75%ポイントの利上げで変わらないものの、米CPIを受けて、それ以降のFOMCではFRBのタカ派姿勢が緩むと期待していた。しかし、市場からは、11月のFOMCも0.75%ポイントの利上げが有り得るとの指摘も出ているほか、9月に1.00%ポイントとの見方も出ていた。
市場からは、「きょうのCPIはインフレが戻るまでに長い道のりがあることを思い知らされた。インフレが下降軌道に乗り、FRBがアクセルを緩めるという希望的観測は少し時期尚早だったのかもしれない」といった声も聞かれる。
米国債利回りが急上昇していることから、IT・ハイテク株を中心に売りが膨らみ、全面安の展開。エネルギー、銀行、産業も戻り売りに押されている。
遺伝子治療のリノベーコール<RCOR>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」でカバレッジを開始した。目標株価を9ドルに設定しており、前日終値の4.7倍となる。
衛星画像のプラネット・ラブズ<PL>が決算を受け大幅高。通期の売上高および粗利益率の見通しを上方修正した。
アパレルのレンタルを手掛けるレント・ザ・ランウェイ<RENT>が決算を受け38%の急落。通期の売上高見通しを下方修正した。
バイオ医薬品のルビウス・セラピューティクス<RUBY>が大幅安。次世代赤血球を用いた細胞結合プラットフォームを推進するために、会社の再編と経営資源の調整を行うと発表した。
バイオ医薬品のアケロ・セラピューティクス<AKRO>が130%の急伸。「エフルキシフェルミン」の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)患者を対象とした臨床試験(フェーズ2b)のハーモニー試験で主要目標を達成したと発表した。
ダウ・インク<DOW>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も従来の71ドルから45ドルに引き下げた。当面はレンジで推移する可能性が高く、金利上昇が顧客心理をさらに悪化させ、下落リスクがあると指摘。
リノベーコール<RCOR> 1.75(-0.15 -7.89%)
プラネット・ラブズ<PL> 6.15(+0.73 +13.47%)
レント・ザ・ランウェイ<RENT> 3.02(-1.91 -38.74%)
ルビウス<RUBY> 0.93(-0.14 -13.36%)
アケロ<AKRO> 29.05(+16.78 +136.76%)
ダウ・インク<DOW> 47.87(-3.06 -6.01%)
アップル<AAPL> 153.84(-9.59 -5.87%)
マイクロソフト<MSFT> 251.99(-14.66 -5.50%)
アマゾン<AMZN> 126.82(-9.63 -7.06%)
アルファベットC<GOOG> 105.31(-6.56 -5.86%)
テスラ<TSLA> 292.13(-12.29 -4.04%)
メタ・プラットフォームズ<META> 153.13(-15.83 -9.37%)
AMD<AMD> 77.03(-7.61 -8.99%)
エヌビディア<NVDA> 131.31(-13.74 -9.47%)
ツイッター<TWTR> 41.74(+0.33 +0.80%)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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執筆者 : MINKABU PRESS
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