続伸、OPECプラスの表面的な増産や供給ひっ迫で=NY原油概況
NY原油先物7 月限(WTI)(終値)
1バレル=116.87(+1.61 +1.40%)
ニューヨーク原油7月限は続伸。石油輸出国機構(OPEC)プラスが増産ペースを拡大すると発表したものの、実質的な供給量が拡大しない見通しであることが相場を押し上げた。OPECプラスの会合前から様々な報道が飛び交い、市場参加者は増産に神経質となっていたが、OPECプラスは9月の増産目標の拡大分を7月と8月に振り分けることで合意した。コロナショック後の協調減産の出口戦略が続けられているなかで、OPECプラスの実際の生産量は増産目標に届いておらず、西側の増産要請に対して表面的に対応することで決着した。
米エネルギー情報局(EIA)の週報で原油やガソリン、留出油の在庫が減少したことも支援要因。石油製品需要は日量1951万2000バレルと、高値が依然として消費を圧迫しているものの、需要が低迷するなかでも在庫の取り崩しが続いている。
時間外取引で7月限は下落。下げ幅を縮小する場面はあったが、通常取引開始前には111.20ドルまで一段安となった。ただ、通常取引が始まると買い戻しが強まり、プラス転換した。引けにかけては117.77ドルまで上げた。
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執筆者 : MINKABU PRESS
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