ＶＦが下落 売上高や粗利益率の見通し下方修正を嫌気＝米国株個別

　ノースフェイスやＶＡＮＳなど複数のブランドを所有するアパレルのＶＦ＜VFC＞が下落。取引開始前に１０－１２月期決算（第３四半期）を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、１株利益は予想を大きく上回った。

　ただ、株価は冴えない反応。通期見通しを嫌気している模様。１株利益は予想を上回ったものの、売上高を下方修正したことや、粗利益率を下方修正したことが嫌気されている。特にＶＡＮＳの部門の弱さが目立っている。

　賃金上昇やサプライチェーンのコストなど、小売業全体に影響を及ぼすマクロ的な逆風が、ＶＡＮＳの需要や中国へのエクスポージャーなど企業特有の懸念が今年は存在するとの指摘も聞かれた。ただ、リスク・リワードのバランスは相対的に取れていると言及した。

（１０－１２月・第３四半期）
・1株利益（調整後）：1.35ドル（予想：1.21ドル）
・売上高：36.2億ドル（予想：36.1億ドル）
　　卸売り：14％増（予想：14.2％増）
　　直販：30％増（予想：29.5％増）
　　　アウトドア：19.3億ドル（予想：18.7億ドル）
　　　アクティブ：14.1億ドル（予想：14.4億ドル）
　　　ワーク：2.85億ドル（予想：2.95億ドル）
　　デジタル販売：21％
・粗利益率（調整後）：56.3％（予想：57.0％）

（通期見通し）
・1株利益（調整後）：3.20ドル（予想：3.17ドル）
・売上高：118.5億ドル（従来：120億ドル）（予想：119.5億ドル）
・粗利益率（調整後）：55％超（従来：約56％）（予想：55.9％）
・営業CF：10億ドル（従来：10億ドル超）（予想：12.7億ドル）

（NY時間15:02）
ＶＦ＜VFC＞　62.35（-5.00　-7.42%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美