メーシーズが決算受け大幅高 既存店売上高が予想を大きく上回る＝米国株個別

　百貨店のメーシーズ＜M＞が大幅高。取引開始前に５－７月期決算（第２四半期）を発表し、既存店売上高（所有ベース）が６１．２％増と予想を大きく上回ったほか、１株利益、売上高とも予想を上回った。また、ガイダンスも公表しており、通期の１株利益の見通しを大幅に上方修正したほか、その他も予想を上回る見通しを示している。

　今回の決算はパンデミックがアパレル需要を圧迫し、多くの小売業者が店舗の一時閉鎖を余儀なくされた後、同社がその足場を取り戻していることを示した。ただ、デルタ株の感染拡大が消費者の楽観主義を覆す恐れがある。同社は「海外からの観光客やビジネスマンが少ない都市では、買い物客の訪問はまだ少ない」と述べていた。同社はまた、１株０．１５ドルの四半期配当の復配を発表した。そのほか、取締役会は５億ドルの自社株買いを承認した。

　ジェネットＣＥＯは声明で「第２四半期の収益は、ブルーミングデールズやブルーマーキュリーを含む同社のブランド全体が好調だった。われわれは常連客との再エンゲージメントに成功し、新しいブランドとカテゴリーで若年層の顧客を引き付けた」と述べていた。

　同社はまた、玩具への進出をさらに推し進め、トイザラスとのパートナーシップを発表。メイシーズの４００店舗でトイザラスのブランドを展開する。

（５－７月・第２四半期）
・既存店売上高：62.2％（予想：42.0％）
　　所有ベース：61.2％（予想：42.9％）
・1株利益（調整後）：1.29ドル（予想：0.20ドル）
・売上高：56.5億ドル（予想：50.0億ドル）
・粗利益率：40.6％（予想：37.7％）
・在庫：43億ドル（予想：36.4億ドル）

（８－１０月・第３四半期見通し）
・1株利益（調整後）：0.17～0.26ドル（予想：0.06ドル）
・売上高：50.4～51.9億ドル（予想：47.6億ドル）

（通期見通し）
・1株利益（調整後）：3.41～3.75ドル（従来：1.71～1.12ドル）（予想：2.27ドル）
・売上高：235.5～239.5億ドル（予想：220.7億ドル）

（NY時間10:42）
メーシーズ　20.86（+2.79　+15.41%）

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美