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米CPIが予想をはるかに超える強い数字でドル買い一気に広がる

見通し 

米CPIが予想をはるかに超える強い数字でドル買い一気に広がる

エネルギーを除いてほとんどが上昇。中古車・宿泊・輸送サービスなどが特に伸び
外での活動活発化が意識される

ドル円は108円台後半から109円台後半へ、押し目がほとんどなく買いが広がる

【東京市場】午前中にドル高進む、午後はもみ合い

 米債利回りの上昇傾向を好感して、12日の東京市場では午前中にドル買いの動きが広がった。ドル円は前日のロンドン市場で108円90銭台を付けた後、強い独指標を受けたユーロドルでのユーロ買いドル売りなどをきっかけに108円30銭台まで下落。108円台半ば超えまで回復して東京朝を迎えた。東京市場では朝からドル買いが優勢で、108円60銭前後からじりじりと上値を試すと、昼頃に108円90銭前後まで上値を伸ばした。午後は108円80銭台でのもみ合いに。昨日も上値を抑えた109円手前の売りが意識され、上値進行が一服も下値はしっかりという流れに。

 独ZEW景況感指数の好結果を受けて昨日1.21台前半から1.2180台まで一時上昇したユーロドル。その後1.2150前後まで値を落として東京朝を迎えると、ドル買いの動きに押される形で値を落とした。昼頃に昨日の安値圏である1.223前後まで値を落とし、その後も下げが止まらず1.2115前後まで。その後は1.2120ばさみと安値圏もみ合いに。

【ロンドン市場】もみあい

 ドル買いの動き一服もドル売りも盛り上がらず、もみ合いの展開に。
ドル円は108円台後半推移、ユーロドルは1.21台前半、1.21台半ば手前がやや重くドル売り優勢も値幅は限定的。

 東京市場で1.62%台まで上昇した米10年債利回りが1.60%台へ低下しており、ドル買い一服に。

【NY市場】米消費者物価指数(CPI)が強く、ドル高へ

 注目されていた4月の米消費者物価指数(CPI)は前回2012年以来と高水準を記録した前月比がさらに上昇を示すなど
かなりの強い結果に。
 前月比は+0.8%、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアの前月比に至っては
2008年以来となる+0.9%を記録。
 昨年の数字が弱かったことで3.6%と強めの数字が見込まれていた前年比も
予想をさらに大きく上回る4.2%を記録した。

 この結果を受けてドルが一気に上昇。
米雇用統計の弱い結果を受けて後退していた早期のテーパリング期待が一気に復活した格好。
ドル円は108円台後半から一気に109円台へ上昇し、その後もほぼ一方向に109円60銭台まで。

【本日の見通し】ドル高強まる

 衝撃的な米消費者物価指数の強さを受けて
いったん後退していたテーパリング期待が一気に回復する格好となっており、
ドル買いの動きが期待されるところに。
米10年債利回りも1.69%台と、1.7%台回復目前となっておりドルを支える格好に。
 
 いったんテーパリング期待が後退した後だけにインパクトが大きくなっている。
また、雇用統計後のドル売りからの回復が見られ、下げ渋りが意識されていた後だけに
買いが入りやすくなっている面も。

 ドル円は米10年債利回りの1.7%台への上昇を伴っての110円超えを意識。
エネルギー価格が下落する中でのCPIの強さのインパクトはそれだけ大きいと見ている。
 

【本日の戦略】押し目買い

 ドル買いの意識継続。
米債利回りの上昇傾向が続く中で押し目は限定的も突っ込んだ買いも避けたい。
デイトレは早めに買いに回り
スウィングはポジションを抑えた109円台での買い下がり意識。
やや不安定な展開だけにストップを確実に。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません
-+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/12 水曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  108.62  1.2148  131.95
高値  109.71  1.2152  132.45
安値  108.59  1.2066  131.69
終値  109.67  1.2072  132.39
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/12 水曜日の主要株式指数》
  前日終値 前日比
日経  28147.51 -461.08
DOW   33587.66 -681.50
S&P    4063.04 -89.06
Nasdaq  13031.68 -357.75
FTSE   7004.63 +56.64
DAX   15150.22 +30.47
—+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/12 水曜日の商品市場》
NY原油先物6月限(WTI)(終値)
1バレル=66.08(+0.80 +1.23%)
NY金先物6月限(COMEX)(終値)
1オンス=1822.80(-13.30 -0.72%)
+—+—+—+—+—+—+—+—+-
《5/12 水曜日に発表された主な経済指標》

【韓国】
雇用統計(4月)08:00
結果 3.7%
予想 3.9% 前回 3.9%(失業率)

【日本】
景気動向指数(速報値)(3月)14:00
結果 103.2
予想 102.9 前回 98.9(98.7から修正)(景気先行指数)
結果 93.1
予想 92.9 前回 89.9(景気一致指数)

【英国】
実質GDP(速報値)(2021年第1四半期)15:00
結果 -1.5%
予想 -1.6% 前回 1.3%(前期比)
結果 -6.1%
予想 -6.1% 前回 -7.3%(前年比)

鉱工業生産指数(3月)15:00
結果 1.8%
予想 1.0% 前回 1.0%(前月比)
結果 3.6%
予想 2.9% 前回 -3.5%(前年比)

製造業生産高(3月)15:00
結果 2.1%
予想 1.0% 前回 1.5%(1.3%から修正)(前月比)
結果 4.8%
予想 3.7% 前回 -4.2%(前年比)

貿易収支(3月)15:00
結果 -117.1億ポンド
予想 -143.0億ポンド 前回 -105.1億ポンド(-164.42億ポンドから修正)(商品貿易収支)
結果 -19.66億ポンド
予想 -48.66億ポンド 前回 -85.6億ポンド(-71.23億ポンドから修正)(貿易収支)

【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(4月)15:00
結果 0.7%
予想 0.7% 前回 0.7%(前月比)
結果 2.0%
予想 2.0% 前回 2.0%(前年比)

ドイツ調和消費者物価指数(確報)(4月)15:00
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.5%(前月比)
結果 2.1%
予想 2.1% 前回 2.1%(前年比)

ユーロ圏鉱工業生産指数(3月)18:00
結果 0.1%
予想 0.8% 前回 -1.2%(-1.0%から修正)(前月比)
結果 10.9%
予想 11.8% 前回 -1.8%(-1.6%から修正)(前年比)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(05/01 – 05/07)20:00
結果 2.1%
予想 N/A 前回 -0.9%(前週比)

消費者物価指数(4月)21:30
結果 0.8%
予想 0.2% 前回 0.6%(前月比)
結果 4.2%
予想 3.6% 前回 2.6%(前年比)
結果 0.9%
予想 0.3% 前回 0.3%(コア・前月比)
結果 3.0%
予想 2.3% 前回 1.6%(コア・前年比)

米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 -42.6万(4億8469万)
ガソリン +37.8万(2億3619万)
留出油  -173.4万(1億3442万)
(クッシング地区)
原油 -42.1万(4591万)
*()は在庫総量

【インド】
鉱工業生産指数(3月)21:00
結果 22.4%
予想 20.0% 前回 -3.4%(-3.6%から修正)(前年比)

+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《5/12 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》
【ユーロ圏】
*EU
2021年ユーロ圏成長率予測を4.3%増に引き上げ(従来予測3.8%増)
2022年成長率予測を4.4%増に引き上げ(従来予測3.8%)
予測引き上げは、主に財政支援計画が原因。
2022年末までにコロナ危機前の経済状況を回復する見込み。

【米国】
*クラリダFRB副議長
経済がFEDのゴールに向かうの道のりは依然として長い。
実質的な一段の進展に達するにはいくらかの時間を要する。
経済支援のためにあらゆる手段講じることにコミット。
年内には回復の動きが強まること期待。
成長見通しよりも労働市場に見通しのほうが不透明。
一時的な理由でインフレは2%を上回るだろう。
インフレが2%に回帰もしくは上回るのは2022/23年に。
CPIの強い結果は驚き、自身の予想を上回った。
FEDは物価圧力が一時的ではないと判断されれば行動する用意。

*ボスティック・アトランタ連銀総裁
インフレはかなりのボラティリティが予想される。
インフレの一時的な動きは対応を正当化しない。
インフレが懸念するようなトレンドかどうかの判断は時期尚早。
金融市場に過度なバブルは見られない。

*米10年債入札結果
最高落札利回り 1.684%(WI:1.697%)
応札倍率    2.45倍(前回2.36倍)
+—+–+—+—+—+—+—+—+–+–
《本日予定されている主な経済指標》

【英国】
RICS住宅価格指数(4月)8:01
予想 62.0% 前回 59.0%

【日本】
国際収支(3月)8:50
予想 27647.0億円 前回 29169.0億円(経常収支)
予想 18677.0億円 前回 17947.0億円(経常収支・季調済)
予想 7877.0億円 前回 5242.0億円(貿易収支)

【米国】
新規失業保険申請件数(8日までの週)21:30
予想 49.0万件 前回 49.8万件(前週比)

生産者物価指数(4月)21:30
予想 0.3% 前回 1.0%(前月比)
予想 5.8% 前回 4.2%(前年比)
予想 0.4% 前回 0.7%(食品エネルギー除くコア・前月比)
予想 3.8% 前回 3.1%(食品エネルギー除くコア・前年比)

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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