「ドル/円、売買交錯」 外為トゥデイ 2021年1月18日号
目次
▼15日(金)の為替相場
(1):バイデン氏 大規模経済対策案発表
(2):英11月GDP 予想を上回る
(3):米小売悪化もドル売りは一時的
(4):米株下落でドル買い優勢
15日(金)の為替相場
期間:15日(金)午前7時10分~16日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):バイデン氏 大規模経済対策案発表
バイデン次期米大統領は1.9兆ドル規模の追加経済対策案を発表。新型コロナ対策において「時間を無駄にすることはできない」「今すぐに行動を起こす必要がある」と訴えた。事前報道で内容が伝わっていた事などから市場の反応は限定的だった。
(2):英11月GDP 予想を上回る
英11月国内総生産(GDP)は前月比-2.6%(予想-4.6%)、同鉱工業生産は前月比-0.1%(予想+0.5%)、同貿易収支は160.12億ポンドの赤字(予想114.00億ポンドの赤字)であった。
(3):米小売悪化もドル売りは一時的
米12月小売売上高は前月比-0.7%と予想(±0.0%)を下回り、前月(-1.4%)に続き減少した。自動車を除いた売上高も前月比-1.4%(予想-0.2%)となり、前月(-1.3%)を超える落ち込みとなった。ただ、ドル売りの反応はごく一時的でドル/円もすぐに持ち直した。
(4):米株下落でドル買い優勢
バイデン次期米大統領の経済対策に対する出尽くし感や、米12月小売売上高の減少を嫌気した動きで米国株が下落。リスク回避のドル買いが優勢となり、ドル/円は小幅に上昇した一方、クロス円はストレートドルの下落が重しとなり上値が重かった。なお、米12月鉱工業生産は前月比+1.6%(予想+0.5%)、同設備稼働率74.5%(予想73.6%)であった。また、米1月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は79.2(予想79.5)であった。
15日(金)の株・債券・商品市場
外為注文情報
【情報提供:外為どっとコム】
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本日の見通し
ドル/円の見通し:取引手控えムード広がる
15日のドル/円は103円台後半で売買交錯。グローバルな株価の下落を受けてリスク回避の円買いとドル買いが強まる中、103.60-90円台で小幅な値動きとなった。バイデン次期米大統領が1.9兆ドル規模の追加経済対策を発表したものの、新型コロナウイルス感染拡大による景気下押し懸念などが市場心理を圧迫。欧州政治の不透明感も相まってユーロが下落した事も円とドルを揃って押し上げた。
本日は米国がキング牧師生誕記念日の祝日のため、NY市場は株、債券ともに休場となる。突発的な材料がなければ、アジアや欧州市場でも取引手控えムードが広がりそうだ。ドル/円は103.50円前後のサポートと104.30円前後のレンジスタンスを抜ける公算は小さいだろう。
注目の経済指標
注目のイベント
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