ドル安円高ポンド高の流れ、米追加経済対策への期待感が継続、英EU通商協議再開

見通し 

ドル安円高ポンド高の流れ、米追加経済対策への期待感が継続、英EU通商協議再開

米追加経済対策は22日も継続協議、今週中の合意に期待感

英EU通商協議は11月中旬までの合意を目指すとの報道も

【東京市場】海外市場から続くドル全面安の流れ、ドル円は105円20銭台に

 ドル円は105円20銭台まで値を落とす展開となった。リスク選好の動きがドル全面安を誘った格好。
ユーロドルが1.1850近くまで上昇するなどの動きも見られた。
 
 米追加経済対策に対する期待感が広がっている。
民主党の代表であるペロシ下院議長とムニューシン財務長官との同件についての協議は、
当初合意のデッドラインとしてペロシ下院議長が提示していた20日を過ぎて継続することが前日のNY市場午後に発表された。
下院議長報道官は合意に近づいていることを明らかにしており、今週中の合意に向けた期待感が広がっている。
米政府側も追加経済対策規模の引き上げなどで民主党案に譲歩する姿勢を示しており、期待感が広がっている。

【ロンドン市場】ポンド高円高

 ドル円は105円を割り込む動きに。9月22日以来の104.82円近辺まで。
リスク選好の動きからのドル売りが目立つ展開。
 一方ポンドも上昇基調。バルニエEU主席交渉官が英国との通商合意は手の届くところにあると発言し、
ポンド買いの動き。1.3065前後まで上昇する格好となった。
ポンド円も137円台に乗せたが、円高進行で高値から少し調整に。
ユーロ円が124円台後半から124円20銭前後を付けるなど、
ポンドを除くと円高傾向が強い展開に。

【NY市場】ドル円の下げ続く

 東京朝からのドル安円高基調が強まり、ドル円は104円34銭まで。
米追加経済対策への期待感がドル安を誘う流れ。
105円割れでの買いがあまり見られず、短期筋の調整を誘う形でドル円の下げが加速した面も。
民主党ペロシ下院議長とムニューシン財務長官との協議は22日以降も継続。
今週中の合意の希望を失っていないとのペロシ議長の発言などが期待感に。

 ポンドはさらに上昇。一時1.3175前後まで。
英国とEUとの通商協議再開の報道が支えとなった。
15日のデッドラインまでにまとまらなかった後、継続協議が発表されたが
正式交渉は1週間ほど止まっていた。 

【本日の見通し】米追加経済対策への期待感が継続

 米追加経済対策への期待感が継続する展開に。
同件でのリスク選好の動きが円安よりもドル安に作用している分、
ドル円は頭の重い展開に。

 11月3日の大統領選を前にドル売りが入りやすい面も。
バイデン氏の勝利を織り込む動きが広がる中、ドルはやや頭の重い展開。

 ユーロは新型コロナウイルスの感染拡大が広がり、
ドイツで一日当たりの新規感染者数を更新するなどの動きも、
ユーロ買いの勢いが継続。
ドルの先安観が強く、リスク選好での円売りである程度相殺されるドル円よりも
ユーロ高ドル安が進みやすいとみられる。

【本日の戦略】戻り売り

 ドル円の戻りの重さを確認しながらの展開。
ドル安基調が継続も、リスク選好が円売りにつながるようだと少し戻りもありそう。
105円台をあっさり回復するようだとストップ。

※山岡和雅個人の見解です
為替や、その他いかなる商品について売買を推奨するものではございません

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《10/21 水曜日》
    ドル円  ユーロドル  ユーロ円
始値  105.50  1.1822  124.72
高値  105.53  1.1881  124.84
安値  104.34  1.1822  123.91
終値  104.59  1.1861  124.06
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《10/21 水曜日の主要株式指数》
前日終値 前日比
日経  23639.46 +72.42
DOW   28210.82 -97.97
S&P    3435.56 -7.56
Nasdaq  11484.69 -31.80
FTSE   5776.50 -112.72
DAX   12557.64 -179.31
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《10/21 水曜日の商品市場》
NY原油先物12月限(WTI)(終値)
1バレル=40.03(-1.67 -4.00%)
NY金先物12 月限(COMEX)(終値)
1オンス=1929.50(+14.10 +0.74%)
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《10/21 水曜日に発表された主な経済指標》
【英国】
消費者物価指数(9月)15:00
結果 0.4%
予想 0.5% 前回 -0.4%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.6% 前回 0.2%(前年比)
結果 1.3%
予想 1.3% 前回 0.9%(コア・前年比)

生産者物価指数(9月)15:00
結果 1.1%
予想 -0.3% 前回 -0.2%(-0.4%から修正)(仕入・前月比)
結果 -3.7%
予想 -5.4% 前回 -5.6%(-5.8%から修正)(仕入・前年比)
結果 -0.1%
予想 0.0% 前回 0.1%(0.0%から修正)(出荷・前月比)
結果 -0.9%
予想 -0.9% 前回 -0.9%(出荷・前年比)
結果 0.2%
予想 0.0% 前回 0.1%(出荷・コア・前月比)
結果 0.3%
予想 0.1% 前回 0.0%(出荷・コア・前年比)

小売物価指数(9月)15:00
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 -0.3%(前月比)
結果 1.1%
予想 1.1% 前回 0.5%(前年比)
結果 1.4%
予想 1.4% 前回 0.8%(前年比・除くモーゲージ利払い)

公共部門ネット負債(9月)15:00
結果 354.0億ポンド
予想 324.0億ポンド 前回 294.0億ポンド(352.0億ポンドから修正)

【米国】
MBA住宅ローン申請指数(10/10 – 10/16)20:00
結果 -0.6%
予想 N/A 前回 -0.7%(前週比)

米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 -100.2万(4億8811万)
ガソリン +189.5万(2億2702万)
留出油  -383.2万(1億6455万)
(クッシング地区)
原油 +97.5万(6042万)
*()は在庫総量

【カナダ】
小売売上高(8月)21:30
結果 0.4%
予想 1.1% 前回 0.6%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.9% 前回 -0.4%(コア・前月比)

消費者物価指数(9月)21:30
結果 -0.1%
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)
結果 0.5%
予想 0.5% 前回 0.1%(前年比)
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《10/21 水曜日に発表された主なイベント・ニュースなど》

【日本】
*櫻井日銀審議委員
新型コロナウイルスの感染拡大の影響が短期間でほぼ全世界に。
拡大ペース過去に比べて急速、経済への影響も深刻。
世界経済と貿易は依然として低水準。
先行きの感染拡大・収束は不確実性高く、世界経済に一段の下振れの可能性。
経済活動は全体として底打ちからやや持ち直しへ。
先行きの構造変化の方向性を的確に見極めること重要。
国内経済、当面は感染拡大の抑制と経済活動拡大の両立を模索
回復にはある程度の時間を有する。
物価は足元下押し圧力がかなり強い。
当面物価は弱めの動きを続けると予想
なぜ物価上昇率が加速しなくなってきたのかという点は改めて真摯に検討すべき課題
政府や主要中央銀行との適切な協力体制の下で、金融市場の安定を保ちつつ
物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資するため、適時適切な対応を行っていきたい。

【ユーロ圏】
*ミシェルEU大統領 
英国はブレグジットに関する重大な決定をしなければならない。
われわれは合意を望むが、どのようなコストも払わない。
公平な取引条件が問題、公平な競争に疑問。
英国の国家主権を尊重する。
時間は非常に足りない。
ブレグジット、合意ない場合に準備。

*バルニエEU首席交渉官
英国との合意には手が届きそうだ。
できれば、最後の日まで必要な妥協点を探る。
われわれには信頼が必要、現行の合意内容に基づいた。
EUは合意を望んでいる。
EUはすでに姿勢を変更した、最後の日までもう変更しないだろう。
合法的な文書に基づいてあらゆる課題について議論する用意。

【英国】
*ラムスデン英中銀副総裁
直近のMPC声明におけるマイナス金利は現時点でそれほど効果的ではない、との表現は依然として適用されている。
マイナス金利は引き続き政策手段であり、有効性の調査結果が変化すれば、将来的に導入する可能性はある。
マイナス金利は特に英銀行システムにとって懸念される。

【米国】
*米20年債入札結果
最高落札利回り 1.370%(WI:1.371%)
応札倍率    2.43倍(前回:2.39倍)

*米地区連銀経済報告(ベージュブック)
経済活動は全地区に渡って拡大を継続。
成長のペースはごく僅かないし緩慢
住宅ローンに関連して銀行のローン需要が増加。
商用不動産の状況は多くの地区で脆弱。
大半の地区で賃金が若干上昇。

*ペロシ米下院議長
追加経済対策の合意の見込みはあると考えている。
追加経済対策法案はまとまる。問題はその時期。
州救済策の協議に非常に満足。
米大統領選前の合意を望む。

*ブレイナードFRB理事
FRBの新たな政策枠組みは極めてパワフル。
資産購入は全体の金融政策の中で重要な位置を占める。
インフレ期待を動かすには幾分の時間がかかるだろう。
新たな枠踏みには当局者の持続的なコミットメントが必要。

*カプラン・ダラス連銀総裁
都市封鎖よりもマスク着用が良い選択肢。
第4四半期は健全な回復が期待される。
追加の給与補償プログラムは非常に支援する。

*メスター・クリーブランド連銀総裁
FRBの調査は新戦略をより説明する必要性を示している。
金利の行方はカレンダーではなく経済状態に依存。
インフレの現状や期待について知るべきことがまだ数多くある。
インフレ期待が長期目標に近づくことは重要。

*クドロー米国家経済会議(NEC)委員長
追加経済対策は合意に近づいている。
物事は良い方向に向かっている。
労働市場は進展が見られるものの、まだ不十分。
給与補償プログラム(PPP)は効果が出ている。
経済は元に戻っていないことは明白。
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《本日予定されている主な経済指標》

【ユーロ圏】
ドイツGFK消費者信頼感(11月)15:00
予想 -3.0 前回 -1.6

ユーロ圏消費者信頼感・速報値(10月)23:00
予想 -15.0 前回 -13.9

【香港】
消費者物価指数(9月)17:30
予想 -0.3% 前回 -0.4%(前年比)

【トルコ】
トルコ中銀政策金利 20:00
予想 12.00% 現行 10.25%

【米国】
新規失業保険申請件数(17日までの週)21:30
予想 87.0万件 前回 89.8万件(前週比)

景気先行指数(9月)23:00
予想 0.6% 前回 1.2%(前月比)

中古住宅販売件数(9月)23:00
予想 630万件 前回 600万件

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執筆者 山岡和雅

執筆者 : 山岡和雅|MINKABU PRESS 外国為替情報担当 編集長

1992年米チェースマンハッタン銀行(現JPモルガン・チェース)東京支店入行、ディーリングルームに配属され、外国為替ディーラーに。英ナショナルウェストミンスター銀行、RBS銀行などで10年以上外国為替ディーラーとして市場の最前線に。その後大手FX会社などで外国為替市場のアナリストとして個人向けの外国為替情報の配信業務に携わり、2016年3月から、みんかぶグループに参画。 (社)日本証券アナリスト協会検定会員

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