ユーロ円は１２４円手前まで下げ渋る ドイツは来年も財政均衡棚上げ＝ＮＹ為替

　ＮＹ時間の終盤に入ってユーロ円は１２４円手前まで買い戻されている。ロンドン時間には１２３．４５円付近まで値を落としていたが、ＮＹ時間に入って買い戻されている。前日も１２３．３０円付近で反転していたが、１２３円台前半の水準は強いサポートとなっている模様。

　きょうはドイツ政府が来年９６２億ユーロの新規国債を発行する予定だと伝わった。財政出動を通じて景気を支える。メルケル政権はパンデミックで、長く堅持してきた均衡財政政策を３月に棚上げし、今年の新規国債発行は過去最大の２１８０億ユーロほどに膨らむ見通し。ＧＤＰの約６％に相当する。連邦債務に関する憲法の規定は、来年も停止され、総選挙を控えてショルツ財務相は引き続き緩和的な財政運営が可能となる。

　新規国債発行は２２年から大幅に削減され、憲法の制限も復活する見通し。新規国債発行も段階的に縮小し、２２年は１０５億ユーロ、２３年は６７億ユーロ、２４年は５２億ユーロを見込んでいる。この目標達成には増税や歳出削減などが必要。

EUR/JPY　123.95　USD/JPY　104.52　EUR/USD　1.1858

MINKABU PRESS編集部　野沢卓美