東京株式(大引け)=241円安、米株急落受け一時2万3000円割れ
9日の東京株式市場は、前日の米株急落を受けリスク回避の売りに日経平均は一時2万3000円台を下回ったが、後場は押し目買いに下げ渋る展開となった。
大引けの日経平均株価は前営業日比241円59銭安の2万3032円54銭と反落。東証1部の売買高概算は13億6045万株、売買代金概算は2兆4180億5000万円。値上がり銘柄数は588、対して値下がり銘柄数は1497、変わらずは87銘柄だった。
きょうの東京市場は、大型株を中心に終始売り優勢の展開だった。前日の米国株市場ではNYダウやナスダック総合指数など主要指数が大きく水準を切り下げ、下値模索が続いたことで、リスク許容度の低下した海外投資家などの売りで日経平均は寄り付き時点で2万3000円台を割り込んだ。米中対立への警戒感に加え、英アストラゼネカが新型コロナのワクチン開発を一時中断すると明らかにしたことなども市場心理の悪化につながった。外国為替市場でドル安・円高に振れたことやアジア株市場が総じて軟調に推移したことも買い手控えムードを助長した。ただ、日銀のETF買いなどへの思惑も背景に後場は押し目買いや買い戻しなどが入り日経平均は下げ幅を縮小、2万3000円台に戻して着地した。東証1部全体の7割近い銘柄が下落。売買代金は2兆4000億円台と8月28日以来の水準に膨らんだ。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が群を抜く売買代金をこなし、株価は軟調も後半下げ渋った。トヨタ自動車<7203>が安く、ソニー<6758>も軟調。東京エレクトロン<8035>も売られた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも売りに押された。アルトナー<2163>が急落、富士製薬工業<4554>も反落。福島銀行<8562>、ダントーホールディングス<5337>なども大幅安となった。
半面、任天堂<7974>が朝安後切り返し、ダイキン工業<6367>、SMC<6273>もしっかり。NEC<6701>が高く、チェンジ<3962>も人気。ダイヤモンドエレクトリックホールディングス<6699>がストップ高、コーセーアールイー<3246>も一時ストップ高に買われた。ショーケース<3909>が急騰、さくらインターネット<3778>も活況高。ヒノキヤグループ<1413>、アレンザホールディングス<3546>も値を飛ばした。
出所:MINKABU PRESS

執筆者 : MINKABU PRESS
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