【これからの見通し】きょうは米雇用統計の発表、相場に変調みられるかをチェック
【これからの見通し】きょうは米雇用統計の発表、相場に変調みられるかをチェック
7月以来のドル安の流れが続く中で、株式市場の好調さも加わり、円相場も円安の動きが優勢な流れとなっている。さすがに、きょうの米雇用統計発表を控えて、軽い調整の動きが交錯しているが、上記の大きな流れには目立った変化はみられていない。
米雇用統計のイベントを通過し、その後の週末を控えた相場展開がどうなるのか。流れに変調がみられるのかどうかをチェックしておきたいところだ。
今回の米雇用統計は7月分のデータとなる。失業率は10.6%と想定されており、前回6月の11.1%からは低下する見込み。非農業部門雇用者数の増加は148万人程度と予想されており、前回6月の480万人からはペースダウンする見込みとなっている。昨日の米新規失業保険申請件数はようやく伸びが鈍化し、一安心の結果だった。しかし、その前の2週間分は増加の動きが続いており、今回の雇用増の伸び鈍化に関連するものとみられる。
トランプ米大統領は、今回の雇用統計について「大きな」数字になると述べており、改善期待もでている。ただ、新型コロナ以前の雇用状況には到底回復しない状況。今後の回復過程が長引くほど、米金融当局の超緩和政策も長期化することになる。ドル安の基本シナリオには大きな変化は見られないかもしれない。
一方、きょうは週末を控えていることもあり、ドル安進行の動きに調整が入りやすいタイミングではある。ユーロドルは1.19台乗せでは売りに押し戻される動きがみられており、この後の海外市場では1.18台割れをまず試してくる可能性もあろう。
この後の海外市場で発表される経済指標は、米雇用統計(7月)、カナダ雇用統計(7月)、米卸売在庫・確報値(6月)、カナダIvey購買担当者景況感指数(7月)など。カナダドルにとっては、同国の雇用統計は注目イベントとなる。米雇用統計と事前予想は同傾向を示している。雇用者数の増加ペースは前回の95.29万人から39.0万人程度へと鈍化、失業率は前回の12.3%から11.1%へと改善する見込み。
その他では、ローゼングレン・ボストン連銀総裁が議会証言を行う予定。
minkabu PRESS編集部 松木秀明
執筆者 : MINKABU PRESS
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