ドル/円、出尽くし感で伸び悩み=外為どっとコム総研 神田卓也
ドル/円、出尽くし感で伸び悩み
13日のドル/円は、ほぼ横ばいの109.30円台で取引を終えた。米中が第1弾の通商合意に至った事や、英総選挙で与党保守党が圧勝した事から欧州タイムに109.70円台まで上昇したが、NYタイムは「出尽くし感」もあって売りが優勢となった。政治リスクの緩和を前向きに捉える動きは長続きしなかった格好。トランプ米政権が15日に予定していた対中追加関税の発動は見送ったものの、2500億ドルの中国製品を対象とする現行の関税は維持するとした事などが重しになったと見られる。
12月も後半に入り年内の重要イベントをほぼ終えてしまった事で、当面市場はポジション調整が主流の展開になりやすいだろう。本日は、中国11月鉱工業生産および11月小売売上高や、米12月製造業PMI・速報値などの経済指標が発表されるものの、ドル/円に大きな反応は見込めそうにない。109円台でのもみ合いとなりそうだ。
執筆者 : 神田卓也|株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 証券株式会社を経て、1991年㈱メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年同社入社。