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[資源・新興国通貨10/7~11の展望] 豪中銀とNZ中銀は追加利下げする可能性も!?

達人の予想 

豪ドル

10月1日、RBA(豪中銀)は0.25%の利下げを決定。政策金利を過去最低の0.75%に引き下げました。利下げは7月以来で今年3回目です。

声明では、「必要に応じて金融政策をさらに緩和する用意がある」と表明し、追加利下げを示唆。また、「労働需要の先行指標は、雇用の伸びが最近の速いペースから鈍化する可能性が高いことを示唆している」との文言も新たに追加しました。

雇用情勢の先行指標は、雇用の伸びが今後鈍化する可能性を示すと同時に、失業率の顕著な改善が困難なことも示唆しています。8月のANZ求人広告件数は前月比2.8%減、前年比11.4%減。前年比では8カ月連続でマイナスでした。RBAはいずれ追加利下げが必要になると考えられます。

OIS(翌日物金利スワップ)によると、市場はRBAが11月5日の次回会合で追加利下げを行う確率を約7割織り込んでいます。RBAの利下げ観測を背景に、豪ドルには下押し圧力が加わりやすい地合いになりそうです。豪ドル/米ドルや豪ドル/円が上昇を続けるためには、それぞれ米ドル安材料、円安材料が必要かもしれません。

NZドル

NZの9月NBNZ企業信頼感指数(9/30発表)はマイナス53.5と、8月のマイナス52.3から悪化。2008年4月以来の低水準でした。また、自社業績指数(自社の事業活動に対する見通しを示す指標)もマイナス1.8と、2カ月連続でマイナスとなり、2009年4月以来の低水準を記録しました。

これらの結果によって、RBNZ(NZ中銀)が次回11月13日の会合で追加利下げに踏み切る可能性が高まったと考えられます。企業は景気が先行き悪化すると予想した場合、雇用や投資を抑制する傾向があることから、NZの景気減速が長期化する可能性があるためです。RBNZが8月に実施した大幅な利下げ(0.50%)は、企業景況感の弱さが一因でした。

市場は11月の利下げをほぼ完全に織り込んでおり、利下げ観測がNZドルの上値を抑えそうです。NZドル/米ドルやNZドル/円が上昇を続けるためには、それぞれ米ドル安材料、円安材料が必要かもしれません。

カナダドル

米WTI先物(原油価格の代表的な指標)は10月3日、一時約2カ月ぶりの安値を記録しました。米国の景気減速への懸念が主な要因です(原油需要が減少するとの思惑)。原油はカナダの主力輸出品であるため、原油価格の動向はカナダドルの値動きに影響を与えます。原油価格が軟調に推移した場合、カナダドルは上値が重い展開になりそうです。

カナダの9月雇用統計が10月11日に発表されます。主要国中銀の多くが金融緩和へと動くなか、市場ではBOC(カナダ中銀)は政策金利を当面据え置くとの見方が有力です。雇用統計が堅調な結果になれば、政策金利の据え置き観測は一段と高まり、カナダドルの支援材料となりそうです。

トルコリラ

10月3日、トルコの9月CPI(消費者物価指数)が発表されました。結果は前年比+9.26%と、8月の+15.01%から大きく鈍化。2017年1月以来、2年8カ月ぶりの低い伸びを記録しました。

TCMB(トルコ中銀)は7月と9月に計7.50%の利下げを実施。現在の政策金利は16.50%です。9月のCPI上昇率が大幅に鈍化したことで、TCMBは10月24日の次回会合で追加利下げに踏み切るかもしれません。

ただ、9月のCPI上昇率の鈍化は、ベース効果(前年のトルコリラ安や高水準の物価)によるものが大きく、その効果が剥落するにつれて上昇率は再び高まるとみられます。TCMBは利下げについて慎重な判断が必要と考えている一方、エルドアン大統領はTCMBに対して大幅な利下げを求めるかもしれません。CPI上昇率の短期的な鈍化を背景に、TCMBが10月の会合で大幅な利下げに踏み切れば、TCMBの金融政策への信認が低下してトルコリラが下落する可能性があります。

南アフリカランド

11月1日、ムーディーズ(米格付け会社)が南アフリカの格付けを見直す予定です。ムーディーズにおける南アフリカ(外貨建て長期債務)の格付けは投資適格級最低の“Baa3”。格下げされた場合、南アフリカの格付けはジャンク(投機的等級)へと転落します。格付けの結果が出てくるまでは、格下げへの警戒感が南アフリカランドの上値を抑えそうです。

目先は米国の景気動向に要注意です。米景気の減速懸念が一段と強まる場合、南アフリカランドなど新興国通貨に対して下押し圧力が加わると考えられるためです。

メキシコペソ

BOM(メキシコ中銀)は9月26日の会合で0.25%の利下げを決定。政策金利を7.75%に引き下げました。利下げは8月に続いて今年2回目です。会合では5人の政策メンバーのうち2人が0.50%の利下げを主張したため、市場では11月14日の次回BOM会合での追加利下げ観測が浮上しました。

メキシコの9月CPI(消費者物価指数)が10月9日に発表されます。9月前半のCPIの結果(前年比+2.99%)を踏まえると、9月(月間)のCPI上昇率は8月の+3.16%から鈍化する可能性が高いとみられます。CPI上昇率が市場予想を下回れば、11月の利下げ観測が一段と高まり、メキシコペソの上値を抑える要因になりそうです。

また、米国の景気動向にも注意する必要がありそうです。米国はメキシコにとって最大の輸出先であり、米経済情勢はメキシコ経済にも影響を与えるためです。米景気の先行き懸念が高まる場合、メキシコペソには下押し圧力が加わるとみられます。

執筆者 八代 和也

執筆者 : 八代 和也|マネ―スクエア シニアアナリスト

マネースクエア シニアアナリスト。資源・新興国通貨を中心に分析し、マネースクエアのWEBサイトにてレポート(「ウィークリー・アウトルック」、「デイリー・フラッシュ」など)配信のほか、動画コンテンツ「M2TV」出演、セミナー講師を務めている。

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