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極薄商いの中、膠着相場が続く

達人の予想 

日経平均、5日線は上回っているものの、25日線に抑えられる

日経平均、5日線は上回っているものの、25日線に抑えられる。
朝から軟調なスタートだったわけですが、この時点でも不思議なことに、ソニー<6758>、トヨタ自動車<7203>、野村証券<8604>、そして半導体主力など大型株はかなり日経平均に対して逆行高している銘柄が目立ちました。
とくにソニーが終値ベースの戻り高値であった7月31日の6,170円に迫っているのが目を引きました。奇異な動きをしたのが、後場の半導体です。前場強張っていた半導体主力大型株が、軒並み陰線になって下げていたことです。アドバンテスト<6857>が4%前後の大幅下落ですから、これは結構な幅です。チャートが崩れた感じではないのですが、この半導体の軟調さはいささか気になります。
グローベックス市場ではNYダウ工業株先物は、200ドル安前後の気配切り下げでしたが、その後、前場引け時点では140ドル安の気配に改善。後場はほとんど値幅が無いような膠着状態で推移。日経平均は4円高の20,625円。
ちなみに上海コンポジット指数は東京引け時点では、きわめて微弱に甘い程度です。

住友鉱山の上昇が意味するもの

今日の東京市場で、個人的に一番注目した動きは、実は驚くべきことに住友鉱山<5713>です。
銅、ニッケル、金といった非鉄金属の銘柄です。これが最後の壁である200日線突破トライを始めようとしている点です。ご存じ、銅価格は、中国はじめ世界経済後退懸念の中で3番底をつけています。26ヶ月ぶりの安値です。
これが、8月6日のボトム、8月29日の二番底と、下値切り上げ型で反発局面となっており、8月の戻り高値水準を抜いているわけですから、テクニカル上は短期底入れです。
もし、このもっとも尖鋭な先行業種のベンチマークである住友鉱山が仮にも、200日線を完全突破することにでもなれば、それはディープシクリカル全般の反発相場の、重要な「のろし」になるかもしれません。

今週の予定~週末の雇用統計から、「月間のアノマリー」が始まる

なんといっても重要なのは、(相場の区切りになってきそうなのは)週末6日金曜日の米雇用統計です。そして再来週末13日金曜日のメジャーSQです。
ちなみに、(どうでもいいことですが)月齢では翌日14日は満月です。
良くも悪くも大きな変化が起きそうだというジンクスに該当しそうです。
この途中ですが、今週4日水曜日から6日金曜日まで、東方経済フォーラムがロシア・ウラジオストックで開催され、安倍首相が出席します。
北方領土問題が解決に向かうなど、もはや誰も期待すらしていませんが(話題にすら上らなくなってきました)、経済協力という観点では良い材料が出るかもしれません。さもなければ、材料としては完全にスルーされるかどちらかでしょう。
悪い材料というのはでるはずもありません。

あらぬ地政学リスクには要注意

なにはともあれ、香港の地政学リスクだけはどうにも予測ができない話なので、アンテナは張っておきましょう。
ポジション管理でキャッシュをあくまで温存するというのは、この問題が地雷のように転がっているためです。
中国当局とデモ隊と、いずれも一歩も引かない状況が続いているうちに、9月11-12日あたりに予定されていると考えられる、一帯一路の香港サミット。そして10月1日の国慶節にして、建国70周年という重要なタイミングがどんどん近づいてきてしまいます。
従って、誰しもが懸念するのは、天安門事件の再現という恐るべき事態です。
これが発生してしまいますと、アメリカによる関税引き上げどころの話ではありません。中国が被る経済的ダメージは致命的なものになりかねないので、ブーメラン効果でアメリカや世界の「金融市場」に激震が走るリスクがあるわけです。
これは、アルゼンチン・リスクは地政学というものとは違いますが、朝刊でも述べましたように、チャイナリスク+アルゼンチンリスクというのは、前回2015-16年の相場下落の背景となったセットですから、やはり注意が必要です。

ほんとうにリスク馴れしたのか?

本日の日経新聞朝刊「スクランブル」では、弱い経済指標でも景気対策期待で株が下がらない、どころか上がるという現象が顕著であるため、「打たれ強くなった」「リスク馴れした」のではないかといった見方が紹介されています。
昨日の中国などはその最たるものでしょう。
31日に国家統計局発表の8月の製造業購買担当者景気指数は、4ヶ月連続で節目の50割れだったにもかかわらず、昨日上海コンポジット指数は50日線突破という快挙でした。
香港騒動が激化している中でのこのありさまですから、記事の指摘もわかります。
ただこうした「気のゆるみ」というものは、事態の急変には弱いものです。
従って、「月間のアノマリー」が終わるまでは、当面ポジション管理はキャッシュをしっかり確保しておく方針でいきましょう。

3年連続増収企業の増収率ランキング

本日の日経新聞朝刊には、「NEXT1000」で、3年連続増収企業のランキングが特集されています。
働き方改革を背景とした、働き方の変化に商機をうかがう(副業受注、ネットによる仲介など)クラウドワークス<3900>を筆頭に、全部で25銘柄が列挙されています。
25銘柄あっても、今、アクションを起こす価値がありそうなものといいますと、個人的にはファーマフーズ<2929>だけ、ということになりそうです。
これは、長きにわたった200日線下の停滞をようやく脱したところです。
ただ問題は6日に決算発表を控えているので、これを経過した後の株価の動きを見て、改めて判断したほうがよいでしょう。
決算は内容如何にかかわらず、株価が波乱になりやすい鬼門のタイミングです。
できるだけ、新規買いの銘柄というのは、決算発表後の短期的な利益確定を消化して、なお強いというものを確認したほうが良いということです。

戦略方針

日経ダブルインバースETF<1357>のホールド続行です。
ドテン反対売買はいつでも起こりうるので、注意が必要です。
いまのところ、6週移動平均線は20,705円です。週末の雇用統計から、来週末のメジャーSQまで相場は波乱になりやすいので、上下結構動く可能性もあると考えますと、シグナル点灯したごとに、即座にどたばた反対売買をしていますと、損切貧乏を繰り返すことになりかねません。
週初ですし、ここは様子をみたほうがよいでしょう。仮に一時的にドテン反対売買のシグナルが点灯したとして、すぐに動くのはかえって危険のように思っています。

執筆者 松川行雄

執筆者 : 松川行雄|有限会社増田経済研究所 日刊チャート新聞編集長 

大和証券外国株式部勤務の後、投資顧問業を開業。2013年2月ヘッドハンティングにより増田経済研究所に入社。現在同社発行の「日刊チャート新聞」編集長。株式セミナーに於ける投資理論は個人投資家に満足度100%の人気を博す。

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