【中銀チェック】2会合ぶりの利下げへ~NZ中銀金融政策理事会
昨日レポートした6日の豪中銀金融政策理事会について、翌7日のNZ中銀金融政策理事会についてみてみましょう。
豪中銀に先駆けて5月の理事会で0.25%の利下げに踏み切ったNZ中銀。同国にとっては過去最低水準を更新し、政策金利であるオフィシャル・キャッシュ・レートは1.50%に引き下げられました。
ちなみに、NZ中銀の政策金利は理事会決定ではなく、議長に決定権がある状況が続いていましたが、5月の会合から理事会での採決で決められるようになっています。
続く6月26日の会合では追加利下げを見送ったNZ中銀でしたが、今回の会合では追加利下げ期待が広がっています。なお、豪中銀は夏休みを取る1月を除いて毎月理事会がありますが、NZ中銀は米、欧、日本などと同様に6週間ごと年8回のペースの中、夏休みを取るので、年7回の開催です。
直近の動きをみると、豪中銀とは逆に、ここにきて利下げ期待が強まってきています。
先月末時点では金利先物市場動向からの見た今回の理事会での金利据え置き見通しが10%強残っていたのに対して、直近は1%程度となっており、市場はほぼ利下げを織り込む形となっています。
利下げを実施した5月の理事会では、今後の追加利下げの可能性を示しつつも、明確なガイダンスを示さず、来年中の追加利下げが見込まれる格好となっていましたが、据え置きを決めた前回の理事会で、世界経済の見通し悪化やNZ国内経済の成長リスクを踏まえ、いずれ利下げが必要になると示され、追加利下げについてより前向きな姿勢が見られたことで、今回の理事会での利下げが織り込まれる形となりました。
利下げ自体は織り込み済みということで、注目は声明内容。年内もしくは来年にかけての追加利下げの可能性が意識されるような声明が出てくると、NZドル売り材料となりそうです。
執筆者 : MINKABU PRESS
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